日本で唯一のチベット寺院〜強巴林(チャンバリン)



名古屋の守山区という所に、日本で唯一のチベット寺院があるらしい。

その名も強巴林(チャンバリン)。


名古屋の中でも最も標高の高い土地、守山区。
北の果てには名古屋市最高峰の東谷(とうごく)山があり、中央部から隣の尾張旭市にかけては小幡緑地や森林公園といった広大な緑地公園が広がり、名古屋市の中でも特に自然の多い地域。
この地域、実はひそかに名古屋のチベットと呼ばれているとかいないとか。


Yahooh地図より
名古屋市守山区大字吉根(きっこ)付近




チベット寺院強巴林(チャンバリン)は、県道15号名古屋多治見線(通称竜泉寺街道)沿いにあり龍泉寺に近い。
当然、竜泉寺の湯にも近い。

守山区の北部を通るこの道はもともと広い道ではなかったが、岐阜県多治見市に抜ける重要な街道で、交通量も多かった。
(かつて定光寺辺りの庄内川沿いの愛岐道路は有料道路だったらしい。)
現在は道路は拡張され、ガイドウエイバスのゆとりーとラインも開通し、住宅開発が盛んな地域。
春日井方面を望む丘陵地に、名古屋のベットタウンとして広大な住宅地が広がっている。



この街道の峠付近、まさに竜泉寺の湯から強巴林の辺りの道沿いには、数件のおしゃれなご休憩用ホテルもある。
今でこそ道沿いに堂々と建っているが、もともとはひっそりと森に囲まれた地域だったとか。
道路拡張により見事に目立つようになったらしい。





道路が拡張されたこの道はバス専用も含め片側3車線(岐阜方面行きは2車線)、坂になった地形と正面に広がる広大な景色ゆえにどの車も結構なスピードを出していて、運転中に横を見る余裕はない。
そこに何かあるとは思っていても、詳しく見てはならない道であった(ホテルなんかもあるしね)。

強巴林はこんな道沿いにある。
中央分離帯があるので岐阜方面行きからは入れない。






黄色い文字で何か書いてある。

「日本唯一チベット仏教寺院・チベット民芸品専門店」

アピール度ばんばんです。





一旦通り過ぎ、向きを変えてから上り坂の途中にある駐車場に停めていざ。

倶利加羅不動寺?



強巴林と隣接する倶利加羅不動寺、実は大いに関係があった。






訪れたこの日、冬の良く晴れた日だったが、この地方では普段珍しいほどの強風に見舞われ、旗?がばたばたと音を立てていた。




・・・・。





ばたばたばたばたばた・・・

一目見て、日本にはないエキゾチックな雰囲気。
極彩色の色使いが斬新極まりない。

ここは天竺ですか?






 

入口すぐのこの売店でチベット民芸品も扱っているらしい。
どれも閉まっていましたが。




本堂?に登る階段の下に怪しげな鐘がありました。
強く引っ張ると中の当たり金が接触してカッと音が止まります。



階段を登ってゆくと残念ながら中は写真撮影禁止。
まあ当然か、仕方がない。




振り向けば春日井の町が一望できる。

ばたばたばたばたばた・・・・




マニ車のある門をくぐると中庭のような囲まれたスペース。
赤を基調とした極彩色が完全に異国

そして正面が本堂。


横のほうに朱塗りの扉があってトイレと書いてあった。
曼荼羅つき極楽浄土トイレだったらどうしようとちょっと期待したが、開けて見ると中は普通のトイレだった。



自由に参拝していいようなので入口で靴を脱いで中に入ってみました。
風が強くて寒くてたまらん・・・。






(写真撮影禁止なのでパンフレットの写真より)

中に広がるのは目を見張るほど色とりどりの装飾がありました。
これぞまさに極彩色に彩られた極楽浄土の世界


行ったことはないので詳しくはよくわかりませんが。


しかし、何と言うか、ここは日本ではない

そんなに大きな建物ではなく、驚くほど大きなものでもないが、この中は隅から隅までチベットである。

行ったことはないので詳しくはよくわかりませんが。



ただただ感心するばかり。

口をあけて眺めていると、「ここは初めてですか?」と声をかけられました。

住職さんと思しき男の人が丁寧にお参りの方法やこの寺院由来、展示物の説明をしてくださいました。
(実際のここのご住職さんは森下永敏さんという女性の方のようです)



ここにある本尊はお釈迦様の12歳像だとか。
世界でも数少ない12歳の時のお姿なのだそうだ。

この建物には二階もあり自由に見学できる。
数々の曼荼羅や装飾品や写真が飾られていた。

ここに収められている仏教の経典などは非常に貴重なものなのだそうだ。





実はこの強巴林は比較的新しい建物。
過去に何度かこの前の道を通った記憶から、数年前には何もなかったはずである。


この強巴林のすぐ隣にある倶利加羅不動寺のご住職が、チベットのラサにあるチベット仏教総本山大昭寺で修行。
チベット仏教で初の外国人女性受戒者となり同寺の協力を得て、平成17年3月この守山区に日本初唯一の本格的チベット寺院を建立したのだという。



チベット仏教に詳しい人の意見では色々と突っ込み所があるようですが・・・



建物の細部の微妙なすさみ具合から、もしかすると由緒ある古い建物を移築したものかと思い尋ねてみたら、新しくチベットで作られてから日本に運び組み立てられたのだそうだ。
湿気の極端に少ないチベットとの気候差から、日本ではどうしても痛みが激しいのだそうだ。



パンフレットにあった写真。


ご住職。



名古屋唯一の修験道場があるらしいが見なかった。








この強巴林、ウェブサイトがあります。

倶利加羅不動寺Webサイト



・・・・。




とっても親しみやすくなっております。



実際に行くと、大変親切でわかりやすく丁寧に説明をしていただきました。
一般の人が気軽に立ち寄ってもいい場所であります。







ばたばたばたばたばた・・・・

裏山に登ってみました。
かなり見晴らしがいいです。

(夕日の逆光で見づらいが、この建物の屋根はキンキラ金です)




春日井方面が一望でき、遠くは小牧山、果ては岐阜の山々まで眺めることが出来る。




裏山に奥の院入口と書かれた立て看板がありました。

さらに上に登る道があるようです。

当然行ってしまいましょうか!
(○○と煙は高いところへ登る)



道を辿ってゆくと結構危なげな階段が続いています。

歩くこと数分。




そしてその先には・・・




神社!?

寺に神社が祭ってある!?
どうも香嵐渓の香積寺でも見たような光景。


この奥の院には不動明王が祭られているとのこと。


しかし、ここのWebサイトでの案内では稲荷も祭ってあるらしい。

どうもこの地方の信仰は神仏混合が基本なのか?










チベット寺院といえばこの運動会(失礼!)のような並んだ旗のような布。


何やら色々書いてある。

全く読めませんが、なにやらありがたいお経などが書かれているのだろうか?






ちなみに、日本で唯一のチベット寺院という事でしたが、検索してみると今現在国内にはいくつかあるらしい。

日本初のチベット寺院、龍蔵院デプン・ゴマン学堂日本別院のサイト(広島県)


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