折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

バゲットサンド

バゲット、バタール、ブール、パン・ド・カンパーニュ、シャンピニオン、エピ、クッペなど細かい分類によって呼び方は色々あるものの、ひとくくりにフランスパン

小麦粉、塩、水、イースト菌のみで作られるあの独特の硬ーーーいパン。


本来はバゲットとはフランスパンの中でも細く長いものを指すが、今回はスライスしてしまうので特に区別なくバゲットと呼ばせていただいた。
単純に長いパン短いパンにせずにわざわざ別々の名前をつけるあたり、パンに対するフランス人のこだわりと愛着が感じられる。
コルトSAAみたいなものか。


本来のバゲットとはこーーんな感じ


上の画像を加工して細長くしてみました。




買ってきたばかりのフランスパンは固い。
中は柔らかく外はバリバリで、まな板周辺にパン粉が飛び散るくらい硬い。

スライスするのも結構な作業である。
ビニール袋に入れて置いておくと全体に水分がまぶってしっとりとしてくる。



スライスしたバゲットにチーズを載せオーブンで1〜2分軽くチンする。

 



パンとチーズが軽く暖まり、チーズがほんの少し溶けてきた状態でバジルをほんの少し。
香りつけなので、ほんのひとつまみでOK。

 



ウマーーーーー!

油分が少ないので香ばしく、中は柔らかい歯ごたえと食感。
焼く前にベーコンやサラミソーセージを乗せれば簡単オードブルに。




幼少の頃、我が家の食卓に登るのはもっぱら食パンで、このフランスパンが登ることはなかった。
それどころか凶器になりそうなほど硬いこのパンを、いったいどうやって食するのか疑問でもあった。

フランスパンはほんの少しオーブンでトーストするだけで柔らかくなる。
表面が硬く香ばしくなって美味だが、出来上がったらすぐに食べないと少し時間を置くとすぐにまた、硬くなってしまう。
なかなかシビアな旬がある食べ物だ。
表面に焦げ目をつけずに柔らかくするには、ほんの少し電子レンジで加熱すればいい。




冷蔵庫に生ハムがあったのでいってしまいましょう!

パンは柔らかくなればいいのであまり焦がさずにほんの少し温める程度。

 



チーズを乗せてレタスを乗せて、さらにトマトをON。

 



この状態で上にパンを乗せたら標高が高くなりすぎる。
とても人間の口に入るサイズではないので、上から若干圧力をかけて圧縮

我が家に似つかわしくない洋風なメニューの出来上がり!



今夜のしぶーの家の献立は豚汁であった。




高校時代、学校には昼飯時にパンを売りに業者が来ていた。
その中にフランスパンにピーナッツバターを挟んだものが結構な人気だった。
ビニール袋に入ってピーナッツバターの水分油分を吸って柔らかくなってはいるものの、やはり噛み千切るには結構な力を要する。
パンにかじりつき両手でしっかりと掴み力いっぱい引っ張ると、パンが千切れた時に反動で両手が勢いよく机にぶつかる
昼飯時にはいたるところでこんな光景が見られた(が聞こえたというべきか)。




フランスパンのツナサンドにもチャレンジ!

ツナ缶は水気を切ってマヨネーズで下ごしらえ。
ツナサラダのようにスライス玉ねぎが入れば言うことなしだが、こんな便利なものもある。

 

サラダ用のフライドオニオンを混ぜればかなりお手軽に出来る。



手順は全く同じで、オーブンでチン。
ちょっと表面が色つく程度に焼いてみました。



レタスを乗せ、ツナを乗せ、トマトを乗せる。

  



最後に上から少し圧縮

とっても簡単に出来る小洒落た洋風メニュー。



しかし、今夜のしぶーの家の献立は豚汁であった。

出来あがったらすぐに食べないと硬くなって口の中が大変なことになる。



フランスパンはパンの中でも硬く食べにくい部類だと思う。
一説によるとヨーロッパ人に比べて唾液の少ない日本人はパン食には向かないらしい。

しかしこの固いパンを噛み千切った時に妙な喜びがあるのは何故だろう?
ジャーキーのような肉を噛み千切った食感に非常に近いからなのかもしれない。


噛めば噛むほどに味わい深いフランスパン。
店によって結構味が違うのので色々な店のものを試すのもまた愉しみ。


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