折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

カップそばの比較


最初にお断りしておくと、しぶーのは蕎麦通というわけではない。

もちろん蕎麦は好きだ。

ただ、蕎麦を食べ歩いたりしたわけでもなく、いろいろ違いが判るかといわれれば自信はない。

しかも今回は蕎麦でなくカップそば。

しかし断言しよう、蕎麦カップそばは別物である。


蕎麦が食べたくてカップそばがその代わりになるのか?答えは否である。
ラーメンを食べたくてカップラーメンでその代わりになるのか?答えは否である。
焼きそばが食べたくてカップ焼きそばで代わりになるのか?答えは否である。


似てはいるが今やすでにまったく別物、これぞカップ焼きそば現象である。

千秋・・・


マルちゃん緑のたぬき天そば(東洋水産)

赤いきつねと並んであまりにも有名な即席カップそば。


東洋水産そばのページ


マルちゃんの象徴でもある(勝手にそう思っている)かまぼこも入っている。

なお、純粋に麺部分を味わうために初期の段階では天ぷらは除きました。


うむ、ダシ、しょうゆ、バランスの取れたそばだ。

麺は縮れ麺、ラーメンのような食感。
勢いよく麺をすするとかすかにそばの香りがする。
でもやっぱり蕎麦とも違う、これはカップそばなのだ。


天ぷらをのせたら全体に油がまぶって完成度が増した。
ぶじゅぶじゅに柔らかくなった天ぷら、やはりカップそばにはこの味を求めている。




どん兵衛天ぷらそば(日清食品)

日清食品即席めんのページ

写真にもあるが、どうもこだわりがストレート麺のようだ。
ストレート麺はきちんと整流しないとのの字絡みのような麺トラブルが起こりやすい。

しぶーの家の麺用語。
器に盛る時に絡まないように麺の流れを整えること。

他の麺トラブルにぶつ切れ、融合などがある。

がんばってストレート麺にしてあるが、微妙に縮れ麺の名残があってよろしい。

後乗せの天ぷらは汁が滲み込みにくい部分があり、サクサクになるように工夫されている。

やはり即席カップめんは誰が何と言おうとこの陳腐さが売りなのだ。



日清食品東洋水産

というか、どん兵衛緑のたぬき

この二つがカップそばの二大勢力といっても過言ではない。
(しぶーの独自の感想です)

カップそばを探したら、日本全国まず最初に目に付くのがこの二つだ。
(たぶん)




カップラーメンやカップ焼きそばに比べてカップそばなんぞマイナーで数も少ない。
片っ端から食していればあっという間にコンプ出来てしまうだろう。


そう思っていた時代もありました。


確かにラーメンに比べれば少ないかもしれない。

しかし探せば探すほど出るわ出るわ、正直甘く見ていた。

各メーカーのサイトをご覧いただけばわかるが、こんなに種類が多いとは・・・。
(中華「そば」もヒットしてしまうが。)

さらにメーカーによっては関西関東仕様もあり膨大な数だ。

参考記事→カップうどんのつゆは関東と関西で違う




(感想はあくまでもしぶーの個人によるものです。)


日清御膳天ぷらそば

どん兵衛も売っているが、大きなスーパーではこれも同じ棚に売られていることも多い。

麺はどん兵衛に比べ縮れ麺、かすかにそばの香りがする。




てんぷらは後乗せではないが、あまり溶けない工夫がしてあるようだ。
個人的には湯に入れてぶじゅぶじゅのほうが美味い。
一味はついていない。
汁はわりとあっさり上品な印象、しぶーの的にはもっとギトッとした濃い味が好みだ。




鰹だし香る天ぷらそば

ファミリーマートのPBで製造は日清食品

カップの素材もカップヌードルを髣髴させる。

麺が縮れていない、どん兵衛と同じような工夫が感じられる。

たしかにかつおだし強くやはり味はどん兵衛に近いか。

つゆは油っぽくなく、蕎麦を意識か。 
花柄の麩もどき(かまぼこ?)がかわいい。

揚げはサクサクではないが、ぶじゅぶじゅになった中にサクサクの球が入っており演出が考えられている。

このような縦型のカップでは麺が絡みやすいが、きちんと整流がされている感がある。


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マルちゃん おそば屋さんの鴨だしそば

鴨だしにこだわったのか液体スープだ。


そしてマルちゃんの象徴でもあるかまぼこ発見。

味は液体スープに油分があり食感はラーメンのようだ。
正直カップそばである重要性はないのかもしれないが美味だった。
しょうがの効いたつくねも美味。
勢いよくすすると口の中にかすかにそばの香りがした。




即席めんは主に油で揚げて作られている。
ということはどうしても完成した暁には蕎麦にはない油っぽさが出てしまう。
カップそばの場合多くは天ぷらという具を合わせることにより上手く融合している気がする。




小えび天ぷら入り天ぷらそば

セブンイレブンのPBで製造は東洋水産。

細めの縮れ麺、陳腐かつ濃厚なダシはよくバランスの取れた味で完成度は高い。

この場合の陳腐は褒め言葉です。

天ぷらは後乗せ可能。
つゆというかスープというか、油っけもありまるでそばラーメン。

縦のカップは麺が絡んで多少出にくいがそれはご愛嬌。
気分の問題なのか、縦型のカップは蕎麦感が薄れる。

いい意味でコンパクトにまとまった感がある。




天ぷらそば

スタイルワンはアピタ・ピアゴのプライベートブランド。
製造は東洋水産

スタイルワン麺のページ

匂いはまさにマルちゃんのあれだった。
緑色のデザインはあまり食欲そそらないのでは?とおもったら、あれも緑だった。

安定のダシ味、やはり蕎麦を意識か油っぽくない。
縮れ麺はラーメンの食感で不思議。
天ぷらはすぐに崩れるほど弱くはないがサクサクではない。
だしは少し醤油の鋭さを演出している感がある。

派手さもなくシンプルだが、気張らずに普通に食べれるカップそば。



どうも東洋水産の縮れ麺は自分の感想メモ書きを見直すとしきりにラーメンと書かれていた。

恐らくカップラーメンの食感が思い出されるのでそう思ったのだろう。



それにしても、改めてこのために撮りためたカップそばの画像を見直してみたが、正直とんどが同じ画像になっていた。
パッケージ以外は微妙な麺の状態や具の種類の違いだけで、

ただのカップそばではないか?


しかも並べて比べているわけでもなく間隔をあけて食しているので、微妙なダシの香りとか判別不能になっております。


かつおだし風味の天ぷらそば

イオングループのプライベートブランド。
表記がないため製造元は不明。

麺類のページ

近年高騰するカップめんの中で値段が安いのも魅力だ。
値段なりに具は少ないが、きりっと濃い目の味付けはなかなか好み。

麺は縮れ麺、後乗せが想定でない天ぷらはにむーんと微妙に固くサクサクではない。
えびの香りが強く美味。
やはりお湯でしっかりふやかした状態を想定している。

値段とクオリティのバランスはよい。


唯一の欠点、天ぷらのパッケージが開けにくい点。


何とかしてくれ


おんや?

ストレート麺をうたっているという事は製造はあそこだろうか?





○△@☆天ぷらそば

某所で入手した天ぷらそば。

正直しぶーのの口には合わなかった残念なカップそばだ。

ラーメンのような麺、麺のエッジが立っている。
何故かダシが和風っぽくない。
これはそばっぽいラーメンではないかと思わせる味。
えび天が妙に海老の殻感ある。

微妙に量が少なく、全体のカロリーも低かったので、小腹が空いた時にはいいのかもしれない。





%$#&天ぷらそば

某所で入手した天ぷらそば。

同じような場所で入手したので正直警戒してる。

このつゆと麺が不融合感、えび天の食感も近いので中身は○△@☆天ぷらそばと同一か?

このメーカーのほかのカップうどんやカップラーメン、焼きそばは美味だったのにカップそばだけが残念だ。




しかし、出来合いの製品にただただ美味いの不味いの、文句を言うだけなら簡単だ。

何とか美味に出来ないものか?

 

粉末だしの素を足したら味がきりっと締まった気がする。


さらに市販のめんつゆを足して濃い味にしたらジャンク感が増した。
これならば美味いかもしれない。


結局、美味不美味は味の好みの問題なのかも。



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色々なスーパーに行くたびにカップめんコーナーへ行き、新たなカップそばを探す。
もうこんなものだろうと思った矢先に、また新たな発見があったりする。

ご当地バージョンも含めるとまだまだ多そうで、とてもコンプは難しいだろう。




評判屋鴨南蛮そば

ここにきて発見してしまった明星。

明星カップめんのページ

麺が細く柔らかめ、なかなか蕎麦っぽい。
具が天ぷらではないからか、あっさり味でつゆに浮く油は少ない。
小さなつくねは思ったより味が濃かった。
つゆを飲み干した時、最後にゆずっぽい香りがした気がするが、原材料を見ると入っていないようだ。

しなやかストレート麺を売りにするということは、やはり日清食品の傘下らしい。





山菜そば

イトメングループ

イトメンブランド一覧

ここにきて山菜、大きなカップの割にはカロリー354Kcalと少ないのは油が少ないからなのか?


麺は縮れ麺、カップラーメンぽいビジュアル。

だしは薄味で透明感がある。

麺には蕎麦独特の粉っぽさを感じるが、具が山菜なので舌に絡む油が少ないせいか。

ビジュアル、食感がラーメンで味がカップそばという違和感がある。

味だけでなく口の感覚も大事なのがよく判る。




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最後に紹介したいのが異彩を放つニュータッチ凄麺シリーズ。



凄麺かき揚げ天ぷらそば

凄麺のページ

ここに来てノンフライ麺、しかも熱湯5分。



具(かき揚げ天ぷら)、先入れ粉末スープの素、後入れ液体スープ。

簡易さが売りの即席インスタント麺にこの手間の多さと時間の長さ。
値段も決して安くはない。

蓋の裏には開発秘話が滔々と書かれていた。




おうふ!


これはなかなか、かなりの再現率といえる。



後入れサクサクの天ぷらも美味。
途中からねぎを入れてみたがなんの違和感もない。

カップそばを追求し続けた最終形といっても過言ではない。


しかしこれ、完全に蕎麦じゃん。

おいおい、カップそばが食べたかったのに、お前蕎麦じゃん!




これは立派な蕎麦であり、カップそばとは対極的なものだ。

もうこのまま普通のどんぶりに移したらなんの違和感もないのではないか?






と、いうわけで・・・。




このカップに普通のそばを盛ってみました。

逆かよ!

本末転倒ではあるが、なんの違和感もない。

カップの素材も他のメーカーに比べ厚くて丈夫になっている。





日本にいれば蕎麦などどこにでもあって気軽に食せるが、海外に行く時など非常に重宝するかもしれない。

お湯さえあれば蕎麦ができると思えば、なかなかの逸品である。






しぶーのが知らなかっただけで、思ったよりも広いカップそばの世界。

これから寒くなるとますます色々なカップめんが増えてゆくことだろう。


この記事を打っていて、またカップそばが食べたくなってきた。

(2017.10.9)


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