折々のお料理
飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究 |
カップうどんのつゆ、境目はどこなのか?
以前記事にしたので、カップうどんのつゆが関西仕様と関東仕様と二種類あるということはご存知のはず。
たまたまこの日は福井県で仕事があり、本番を終えた帰路、何を血迷ったか下道で帰ろうと思い立ち、ふと気になっていた事を実際に確かめてみた。
カップうどんの関西仕様と関西仕様の境目はどこだ?
関西関東というからにはその境は関ヶ原に在るのではないか?というのが以前の仮説。
ならば関ヶ原(滋賀県と岐阜県の県境)で仕様は分れるのか?
滋賀県と言えば立派な近畿地方。この県の住民は関西人の自覚がある事でしょう。岐阜県はいわゆる東海三県の一つ、紛れもなく中部地方である。中部地方の中心地名古屋では関東仕様だった。つまり中部地方は関東よりなのだ(文化とかそういうものではなく、うどんのつゆの話)。
滋賀県と岐阜県をまたがる国道365号線。しかも好都合なことに県境が関ヶ原。もし仮説があっているのなら滋賀県側で買ったものと岐阜県側で買ったものでは違いがあるはず。
滋賀県方面から県境に近い国道沿いのコンビニ、まずは「瀬文入分(仮名)春照店(地図)」で関西仕様(W)が売られているのを確認。さらに県境に近い「佐久留恵(仮名)伊吹店(地図)」で現物をゴット(過去形)!そして岐阜県関ヶ原に突入、最初と思われるコンビニ「労損(仮名)関ヶ原店(地図)」にて現物をゴット!
この2店は距離としては直線にしておよそ5キロ、東京−品川間くらいの距離。その間は県境なので峠道、他の店らしきものは発見できなかったので、この2店舗がおそらく最も接近するコンビニ同士、ここで買ったものを県境代表として比べてみましょう!
結果は予想どおり、
岐阜県側の関ヶ原店には関東仕様が売られていました。
(あっさり)
ということは、この近さにして全く異なる流通経路があり、異なる商品が並んでいることになる。
今回は前回のカップうどんと並ぶ、日本を代表するもの。前回と同じ「赤い(以下略)」は売ってなかった。
片方がW(関西仕様)、もう片方がE(関東仕様)
判りやすいように画像はすべて左がW(関西仕様)右がE(関東仕様)にしてあります。
二つ並べて食ってしまうので、今回の比較はミニのカップにしました。
迫り来る食欲を押さえ、今回はじっくり観察をしてみます。
こんな所に(W)と(E)の文字が・・・
おや?さりげなくこんな所にも違いがありました・・・。
ん・・・・?
うわっ!
そんなこと以前にデカデカと違いがあるではないか!
なるほど、関西仕様には鰹だしに加えて昆布だしが入っているのですね!
開けてみました。
ん・・・・?
あげとつゆの袋の順番が違う!
どうでもいいがな・・・
しかも何故かあげが裏返っている??
原材料を比較すると微妙に違いました。
昆布エキスが入っています。
それは判るんですが、
かたや製造者、かたや販売者なのは何故?しかも株式会社B?S?って?
こちらも微妙に違います。ナトリウムがわずかに多いとなると塩味がきついってことでしょうか・・・?
昆布のビタミン、鰹のカルシウムって違いか・・・?
れんげが大きいわけではありません。カップがミニなだけです。
やっぱり色からして違います。予想どおり、もう驚きません。
さて、味の違いですが、東西並行食いをして検証します。
東西平行食い
だしに違いがあるということは当然匂いからして違いがあります。
どちらからも鰹だしの香りがしますが、
関西仕様はイメージとして薄く削ったピンク色のかつお節、上品な燻製の香りがします。
関東仕様は厚く削った黒いかつお節、魚のにおいが強く感じられます。
一口目に気づくにのは関西仕様は色こそ薄いが塩味がきつく感じられ、関東仕様は魚の味としょうゆの味が強く感じられた。
個人的には関東仕様の味のほうがなじみが深い。どことなく上品な関西仕様、パンチが利いている関東仕様という気がした(当社比)。
結論。
どっちも美味かった。
征服