折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

五徳かさ上げ計画


焼き物は、「強火の遠火」がよろしいようで。

これは炭火で焼いていた頃の先人の知恵らしい。

ガスコンロで焼いた場合、炎の位置と距離からムラになってしまうこともある。
少々高い位置で外炎で炙るとムラがなくきれいに焼けるといわれています。


ガスコンロについている、なべを安定させるための鉄製の台「五徳」。

おそらく火力や熱効率を考えて、もっとも効果的な高さになるように作られているに違いない。



しかし焼き物をする場合にこれでは少々低すぎることもある。
場合によっては隣のコンロの五徳を使い二段重ねで使用する方法もある。

しかしそれではコンロがひとつしか使えないので何かと不便だ。



今あるコンロにセットしてかさ上げするアイテムは売られているが、もっと簡易的なもの自作できないだろうか?



家にあった針金を使って試作品をつくってみました。

太さ1.6mmの針金を曲げて、今の五徳に挟むように取り付けて、スペーサーとしての役割をするもの。




つくってみると意外ときゅっと挟み込んで強く固定することがわかった。
緩んできたら指やペンチでつぶせば何度でも復活する。

 

できるだけシンプルに、単純だがある程度しっかりしていること、というわけでこんな構造にしてみました。



三つつくって五徳にセットすれば焼き網一枚くらいならば軽く乗せられる。

注意!・・・・針金なのであまり重いものや不安定なものは乗せられません。
無理に乗せた場合、食材をぶちまけたりやけどや怪我の元になる可能性があります。
試される方は事故責任でお願いします。


あと、針金を扱う時にも注意!


切り口が刺さった。






早速焼き物で楽しむとしようか。


まずはとうもろこし。

皮を剥いて軽くボイルしておきました。
焼き網では焦げ目をつけるだけの状態です。
(ラップしてレンジでチンする方法もアリ)

最後にしょうゆを塗って軽く炙ります。

単純な料理ですが「やってよかった」と思うかほりのよさ。
家の中がお祭りの香りで満たされました。




続いては大アサリ。
ウチムラサキというのが正式名称のようで、愛知県では知多半島や渥美半島でよく焼いて売られている。


写真を撮り忘れてしまったが、スーパーで買ってきた時にはまだご存命だった。



処刑されてこの状態でよく売られている。

でかっ!

自らの手でかっさばいたものは少々グロイ。

こんなものが海にいたら一番最初に頭をよぎるのが「食ったら美味いのか?」だろう。
食われまいと、必死に硬い殻に包まって砂の中に潜んでいたのに、結局はほじくり返されてかっさばかれて食われてしまう。

ダイオウイカもそうだが、巨大になると大味になってあまり美味くないらしい。
しかしこの大アサリ、実もしっかり入っていて美味そうだ。




酒をちょろっとたらし、焼き網でじっくりと加熱。

ひぃーーーーーっ!まだ動くよ。
ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!


じゅくじゅくと火が通ってくるとグロさなどなんのその、時折こぼれる汁が勿体無い。



しょうゆをたらし、ねぎを散らして完成!


あわてていたのでピンボケ。

ウチムラサキの由来なだけあって加熱すると貝殻の内側が見事な紫色。

白ワインとバターやガーリックなど、洋風にしても美味そうだ。




これから寒くなる季節、ストーブの登場までの間ではあるが、椎茸、餅、えいひれ、かわはぎなど、軽く炙る料理が楽しみだ。




もう少し高さが低い簡易版も作ってみました。
材料が針金なのでいろいろと工夫し放題。

(2015.10.17)


趣味の部屋に戻る

TOP

inserted by FC2 system