折々のお料理
飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究 |
絹さやえんどうの塩炒め
春になってからいよいよ日差しも強まり、やがて初夏の訪れを感じさせるような中、さやえんどうが旬だ。
たわわに実るえんどう豆のさや。
このまま育てればいわゆるグリーンピースになるという。
ウグイス餡もこの豆が原料なのだそうだ。
しかしせっかく豆を育てていて、育たぬうちに喰っちまうというのか。
この時期にはスーパーでもよく見かける。
見切り品だったので微妙に黒い点々があるがまったく気にしない。
ひとつひとつ丹念に筋をとってゆく。
筋よりも先端のぴろんのほうが微妙に面倒だ。
このクセのない食材は色々な料理に使われるが、あえてシンプルにさやえんどうだけを炒めましょう。
薄ーく油を引いたフライパンで炒めていきます。
中華料理的にはあらかじめ鍋の中で熱した油を絡めて一気に火を通してしまうという調理法だが、このさやえんどうはしっかりと火が通ってしまうと都合が悪い。
完全に火が通ってしまうと柔らかくなって、あの生っぽい歯ごたえが減ってしまう。
生のような固さを保ちつつも、部分的に焦げ目がついている状態を目指します。
中火で10秒くらい放置したら鍋を振ってひっくり返す、これを繰り返しながら鍋肌から直接熱が加わるように炒めてゆく。
所々焦げ目が付いてくると香ばしい香りがしてくる。
手早く塩こしょうを振って味付けして、最後に香りつけのしょうゆをほんの少々、数回鍋を振って絡ませたら完成!
塩炒めといいつつ、しょうゆを使う。
しょうゆで味付けするとこげて苦味が出てしまうので、あくまでも香りつけ程度。
熱々のうちにビール(もどき)で乾杯!