折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

ポン酢を比べてみる


各社ポン酢の表示にこだわりが感じられ、ぽんはひらがなでだったりだったり・・・。
ういろうのようなこだわりを髣髴させる。



そもそも何で我が家にこれだけポン酢があるのかまず説明するべきだろう。


いつものポン酢がなくなったので買いに行った。 → 売り切れだったので別のものを買った。

味が微妙に違うのでやっぱりいつものを買おう。 → 他のはどんな味なのか興味を持った。

さらに別のも買い足した。 ←今ココ


と、こんな理由で増えていっただけである。




いったいこんなにたくさん増やしてどーするのだ?

いやいや、これから冬本番、鍋の美味い季節、これだけのポン酢など春までには全部なくなっとるわ。





さてこの様々なポン酢、各社工夫を凝らして微妙に味が違う。
当然と言えば当然だ。

味の好みも人それぞれ、とことん美味のものを追求すればさらに高級なポン酢に行き着くことは難しくない。
しかしながら高級なポン酢が美味であると結論が出ても面白みがない。

ここはやはりどこでも手に入る庶民的なポン酢の味比べということで。




比べるにあたってそのまま舐めてもいいのだけれど、やはり何かにつけて賞味するのが一番。

ということで用意したのが豚肉の冷しゃぶ。

ポン酢とあわせるのに絶好のパートナーではないか。
スライスたまねぎに湯通し豚肉なのでいろどりが何ともしょぼいが・・・。




まずはミツカンの「味ぽん」

知らない人はいないと断言できるほどメジャーで、どこででも手に入るオーソドックスなポン酢である。

うんうん、これぞいつもの味。
酸味、だし味、しょうゆ味、実にバランスが取れている。

これを基準にしよう。

(言うまでもないが、あくまでもしぶーの個人的な感想です。)




続いてセブンイレブンのプライベートブランドのポン酢。

「味付けぽんず」

ヒゲタ醤油が作っている。

これはゆずなのか、柑橘系の香りが強い気がする。
柑橘の皮独特の苦味も微妙に感じられ、なかなか美味。




続いてはヤマサの「まる生ぽん酢」

いかにも柑橘系のラベルに自信を感じるが・・・。

うん、かなり酢が効いている。
軟弱なポン酢に喝を入れたかったのだろうか?
ガツンと酸っぱさが効いていて美味だ。




最後はキッコーマンの「だし入りぽんず」


「入り」の部分がやけに消極的。



「ひぃぃぃぃーっ!」


!?!?



最近よくあるボトルが二重になった構造のものだが、注ぎ終わって手を離すと内ボトルと外ボトルの間に空気が入る。

そのおかげで中身は直接空気に触れないため新鮮さが長持ちするするという画期的なボトルである。
ゆくゆくは鮮度が命のしょうゆ類などこの容器が主流になるかもしれない。

キッコーマンのポン酢は注ぎ終わった後、空気が入る時にこの音が鳴り響く
穴の大きさがちょうど笛になってしまったのだろうか?


味はさすが醤油メーカーのものだけあって、醤油味を前面に出してきたか。
微妙に甘みがあり、メインは醤油ということを忘れるなというメッセージがひしひしと伝わってくる。






結局、どれが一番とかそういうものではなく、あったらあるだけ味のバリエーションとして順番に使うことになってしまった。

今宵は湯豆腐鍋。


どれどれ、まずはオーソドックスなミツカンで始めるとしようか。

少し酢がきついのも美味そうだ。

ゆずの香りがあればなおよろし。

ちょっとしょうゆが濃いのも試そう。

「ひぃぃぃぃーっ!」

味が濃くなってきた、ちょっと酢を足すか。

柑橘の香りを強くするか。

やっぱりバランスの取れたいつものやつが・・・。

うん、薄まってきたので濃いヤツを・・・

「ひぃぃぃぃーっ!」



バルトークの歌曲かよ・・・。

いつもの鍋風景がたいへん賑やかだ。

食卓の上がポン酢だらけだが、次から次へと別のポン酢に手を出してしまう。


湯豆腐や水炊きなど、だんだんお椀のポン酢が薄まってしまうが、あまりに頻繁に足すのちょっとはばかられる。
しかしたくさんの種類が並べば毎回味も違うし、次々と高濃度のポン酢で鍋が食べられる。

「ひぃぃぃぃーっ!」

(喜びのウルレーション?)





味がそれぞれ違うと言うことは、場合によっては色々な料理に使い分けられるというメリットもある。

例えば酢の物にはガツンと酢が効いたヤマサのまる生ぽん酢。



セブンイレブンの味付けぽんずはおでんにちょろりとたらすと微妙に柑橘系の香りがついて美味になる。




うんうん、たくさん買ってまったが決して無駄になることはないポン酢群であった。





気になることがひとつ。






全部混ぜたらどんな味になるのか?





同量づつ混ぜてみました。




なんと酸味、醤油味、ダシ味、柑橘味すべてバランスをとると味ぽんに近くなる。

味ぽんが昔からベストセラーなのも納得できる。


(2016.12.19)


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