折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

夏といえば・・・







刺身!





夏といえば生ものが腐りやすい季節。

かつてしぶーのはこの猛暑の折に冷蔵庫の故障に見舞われ、大変な日々を過ごした思い出がある。



家庭にいながら新鮮な刺身がいただけるというのも、この冷蔵技術と迅速な流通の賜物なのである。

感謝感謝!

まさに刺身はご馳走なのだ。


正確に言うとエビとタコは生ものではなく火が通っているが・・・。


暑さが益々増すお盆前、妙に高まる生もの感・・・。
世間もそれに伴ってか妙にお刺身コーナーが充実している感じがする。
(ほかの季節には気にしていないだけか知れないが)。

いや、盆暮れ正月になるとスーパーには帰省する息子や娘、集る親戚一堂のために、いつもより立派な食材が並ぶのは事実。


仕事の後の夜の夕涼みがてら、刺身で一杯など、夏の最高の贅沢ではないか






当然薬味であるわさびにもこだわりたい。

生のわさびの根を鮫皮おろしで・・・とまでこだわらなくても手軽なチューブのものがあるが、そんなに選択肢がないのも事実。


近所のスーパーで売られていたチューブわさびたち。
結構値段に差がある。


わさびばっかりこんなに揃えてどうすんの?

心配無用、しぶーのはわさびが大好物で、小学校のすぐそばの川の斜面にはわさび田があり、わさび漬けが有名な地で育ったしぶーのは、ある季節になると急にわさびが恋しくなるのだ。
この時期はそばにも使えるのでいくらあっても足りないくらい。


どうもキーワードは本わさびで、国産の本わさびと西洋わさびとのブレンドで加減しているらしい。


だいぶ色が違う。


なるほど、西洋わさび割合が多くなるにしたがってペースト部分も多くなる感じだ。
ブレンドプラス何か調味がされているようで、少し粘りがある。
すりおろした本来のわさびはここまで粘りはない。

ってか、辛れぇーーーっ!

西洋わさび入りのほうが辛味がストレートで鋭く、そして結構しょっぱい
そういえば国産の本わさびには甘みがあり辛さも広がりがある。



加えてパックに入っていた袋わさびも並べてみましょう。
この袋わさび、食感は悪くないが残念ながらちっとも辛くない

真夏の猛暑の中、手の汗が光る。




もちろんしょうゆにもこだわりたい。




メーカーブランドはともかく、左から普通のしょうゆ、ふつうの刺身たまり、ちょっと高級なさしみたまり、いちばん右は長期熟成させたしょうゆ。

なるほど、色が全然違う。
味も濃さも全然違う。

昔読んだグルメマンガで「量産しょうゆと高級しょうゆをそのまま比べたらあまり違わないが、何かにつけたり調理したらはっきり判る」という内容があったが、この場合そのままでも充分違いは判る。

普通のしょうゆに比べたまりは格段に濃い
刺身にはぜひたまりを用意したい。



しょうゆは長期熟成するとどう変わるのか?

ひと舐めしてすぐわかる、ああ、あの匂いか・・・。

一言で言うと田舎の匂い。
木のようなかび臭いような、何ともいえぬ懐かしき香り。

イメージ映像

 

岐阜県八百津町にある醸造所。


長年熟成したしょうゆは、良質のしょうゆせんべいの香りだと思った。



ただ残念ながら刺身につけるのは、比べると味の濃いたまりに軍配が上がる。
そして長期醸造のコクと香りの強さは、ともすれば食材をも上回る強さ
これは人それぞれの好みかもしれない。


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こんなことをしている間に事件は起こる。
なんと、たまりと長期醸造しょうゆがお友達になってしまった。(充分想定内でしたが・・・)

しかしこれが怪我の功名で、たまりの濃さに長期醸造しょうゆのコクと香りが加わると最強になる。


炒め物などの料理でも、普通のしょうゆにほんの少し混ぜるだけで格段と香りがよくなるのだ。
煮たり焼いたりすれはさらに香り立つ、餅につけて焼いたり隠し味に使えば非常に美味だ。

(わざわざ混ぜて使うなど、本来の味の冒涜だと怒られてしまいそうだが)





個人的好みだが、刺身は脂の少ないあっさりしたもの、マグロは赤身、ボイルエビやタコのぶつ切り。

マグロは短冊状よりも大胆な角切りが好み。
繊維の方向や食感など、料理人には怒られてしまいそうだが、この塊のワイルドさは一際美味。



箸でわさびをごぼっとすくい取り、大きな角切りマグロにちょんと乗せて下をたまりに浸して口に放り込む。

純粋に刺身を味わった後にドカンとワサビの刺激が来る。



タコも同じ様に大きな塊の上にわさびを載せて口に放り込む。

さっきから一口のわさびの量が半端ないが・・・





そう、これは大量のわさびを美味しくいただく方法。
メインはわさび。


エビは美味しいでゲソ。

まあわさびだけでも刺身だけでも成り立たないのでどちらがメインというわけでもないが、単なる薬味と言う考えでは勿体無い。

わさびが特産の地域で育った身からのオススメ、もっとわさびを食べよう!



直接刺身に大量に乗っけて食するには、やはり甘みのある本わさびに軍配が上がる。
スーパーでも少々高価だが、夏の暑さを乗り切る自分への激励としてぜひ贅沢に乗っけて頂きたい。

西洋わさび入りのものは、しょうゆに溶かしたり、そばつゆに溶かすような場合に向いているかもしれない。

ちなみに、ちっとも辛くない袋入りと西洋わさび入りを混ぜたらなかなか美味かった。


美味いわさびは美味い。
そしてわさびの辛さは慣れる。

刺身たまりと長期熟成しょうゆのブレンドは最強。


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