折々のお料理
飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究 |
養殖ブリと天然ブリはどのくらい違うのか?
偶然にも見つけてしまった。
今日は非常にラッキーである。
燦然と輝く金色のシールが貼られた天然物のブリ。
(しかも半額!)←ココポイント!
今日明日中に食ってしまえばなんら問題なく、特に鮮度が落ちたこともわかりにくい。
庶民にとっては見方の半額シール。
閉店近くのスーパーには売り切れというリスクがある反面、運がよければこのようなメリットもある。
そして目線を移すとそこには・・・
同じく半額シールが貼られたブリが!
こちらは養殖。
ふと値段を見て考えた。
今日は特売なのか両者あまり価格差がない。
いつもは当然天然物のほうが高価なのは当然だと思うが、もし普通に並んで売られていた場合、どちらを選ぶべきなのか?
天然物は美味い。
そして高価である。
しかし高価であっても、その価格差を埋め合わせるほどの味の差があれば、当然高価な方を選ぶべきである。
差があるのか?
こんな疑問を感じつつ、果たしてどちらを選ぶのか?
こんなチャンスは滅多にないとばかりに両方のブリをゴット!
というか、写真をよく見ればすでに我が家の台所のまな板の上に乗っているではないか。
どちらも我が家の食卓に上ったことはあるが、あえて並べて比べたことはない。
少々贅沢ではあるが両方一気食いといきましょうか!
それにしても見た目からして随分違う。
赤身の魚と白身の魚といえるほどの大きな違いだ。
天然物は大海原を泳ぎまくった証なのか、身の色が赤く濃く締まっている。
くらべて養殖物はなんの苦労もしてませんといった穏やかな表情。
切り身なのに表情ねえよ!
ブリはアジ科に属する大型魚。
北海道から東シナ海にかけての日本海で獲れ、大きさによって呼び名か変わる出世魚の代表格なのだそうだ。
ちなみに「寒ぶり」という言葉があるように、冬から春先が旬の魚なのでこの時期まだ少し早い。
鍋にぶち込んで煮ます。
純粋に味を比べるために、極めてシンプルに、生姜とみりん醤油で煮ブリにします。
火が通ってきました。
不味そうな外見。
このまま落し蓋もせずに煮立ててゆきます。
しばらく煮詰めるとぶくぶくと煮立ってきました。
この辺でようやく美味そうと思えてくる。
少し水を足してもう一度煮込みます。
煮始めてから15分ほど、ここで完成!
身の色はまだ薄いが魚本来の味を楽しんでみたいと思います。
もっと煮込んでもいいのですがシンプルな味付けで比べてみましょうか。
さっきからすげーいい匂い・・・
条件は同じ鍋で、同じ味付けで、同じ調理時間です。
さてさて、果たしてどの位味が違うものなのか?
手前二つが天然物。
火が通ると生の時のような赤さがなくなるので見た目の違いが少なくなる。
それでも天然物のほうが少し色が濃い。
箸を刺した時に身が固いのが判る。
しっかりと魚の味がして噛めば噛むほどに美味い。
さすが天然物!
(よく判らないが美味いという感想。)
さて、続いては養殖物。
おおう!?
箸を入れた瞬間、すでに違う!
こここ、これは!?
はっきり申しまして、これは全く別物と言ってもいいくらい違う!
やはり天然物とは比べ物にならないというのか?
いや、
養殖ブリうめぇ!
何というか、脂が乗っていて柔らかく、箸でホロリと崩れ口の中でとろける。
まるでカレイの煮付けのような柔らかさ。
しかし白身の魚に比べてしっかりとした魚の味も生きている。
ふはははは!
これからは気兼ねなく養殖のブリが買えるぞ!
考えようによっては養殖物というのはそれだけ手間がかかっているので美味いのでは?
ちなみに嫁の比較では天然物のほうが美味かったとのこと。