折々のお料理
飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究 |
若鶏のトマトソース煮
夏の暑い最中は、とてもではないが鍋や煮込み系の料理はする気にはなれなかった。
涼しくなってくるとようやく鍋や煮込み料理が恋しくなってくる。
我が家の食糧庫を漁っていると、賞味期限を遥かに過ぎたトマトの缶詰を発見!
缶詰だから大丈夫。これは食ってしまわねば。
玉ねぎをみじん切りにして炒めます。
どうせ煮込んでしまうのだから大きさはいい加減、ざっくり適当です。
目が痛い・・・
何故か思い出されるあの歌が、頭の中をぐるぐる回る。
「♪たまね〜ぎ、目にしみて〜も、キャベツ〜はどうした〜!(終わっとるし)」
透き通る程度に炒まったらトマ缶投入!
某アニメのほうれん草の缶詰はナンセンスな気がするが、トマトの缶詰だったら現実的だっただろうに・・・。
ついでに冷蔵庫にあった野菜ジュースもぶち込んだれ。
にんにく入れたら美味そうだったけど翌日仕事だからやめといた。
鶏肉を適当な大きさに切って放り込み、コンソメ、塩、粗挽きこしょうで味を調えます。
「若鶏」と表示されて売られているが、世の鶏は基本的に若いうちに出荷されてしまうはずだが・・・。
こんな煮込みの場合、鶏肉は唐揚げ用のもも肉が美味い。
どこが肉だか筋だか脂だか判らないほどの複雑な隙間まで味が入り込みやすい上、脂分が多いのでジューシーかつ柔らかく煮込める。
買い置きの滅多に使わなかった調味料、タイムがあったので容赦なくぶち込んでしまいましょう!
ぼさぼさと振りかけます。
・・・・・
入れすぎました。
普段使わないので馴染みのない香り・・・。
果たして美味くいくのだろうか・・・?
それにしてもトマトの味は強い。何度も味見を繰り返して調味料を足すが、どうしてもトマトの酸っぱい味が強い。
気がつくと調味料を入れすぎているような気がするが・・・
そんなことは気にしない気にしない!
いくら入れてもこしょうの辛味がよく判らないので、タバスコもぶち込んだれ。
即座に味見、
「ぶはっ!」「げほっ!」
酸(す)いい!辛い!
入れすぎたか!?
心配をよそに、しばらく煮込むと酸っぱさも辛さも落ち着いてちょうどいい具合になりました。
調味料は火が通ると味が変わるので、見越して入れなければならないのが難しい。
しばらく煮込みます。分量やタイミングも適当、もう何が何やら、魔女鍋状態。
煮詰まって水気が飛んだら、案の定味が濃かったのでジャガイモを追加しました。
臨機応変、もう行き当たりばったり。
「適当」、「いい加減」と言えば本来はちょうどいい具合を指すはずなんだが・・・
この場合は「テキトー」とでも言うべきか。
時間があったので一旦火を止めます。しばらく冷ましました。
煮込み料理は一度冷ますと味がしみて美味いらしい。
一晩置いた煮込み料理が美味なのもそのせいなのか?よく判りませんが手間がかかるわけでもないので実践してみます。
よく考えたら火を止めて冷ましたものと、そのまま火を止めずに煮込み続けたものと並べて比べたことがないので真意は定かでない。
時間を置いて冷めたら再び点火。
水を足しては煮込みを繰り返し、ほどよく煮詰まってきたので少しだけスパゲッティソースとして使いました。
茹でた麺を器に盛ってトマトソースをかけて、ベーコンを散らしてチーズをかけてそのまま電子レンジでチンしました。
これはこれで美味!
さて、この料理はいわゆるトマトのスープとして作ってみました。
鶏肉は単なる具、メインはスープ部分なのですが・・・。
・・・・?
?????
あれほどこしょうやタイムやタバスコをぶち込んだはずなのに、スープ部分は相変わらずトマトの酸っぱいまま!?
おい!おまえ一体どこへやった!?
その行方は鶏肉の中にありました。
トマトの味や香辛料の香りが濃縮されて、鶏肉の中に詰まっていました。
と、鶏が美味い!
そういえばこんな料理は見たことがあるが、スープではなくトマト部分はあくまでソース、メインは鶏肉だったような・・・。
翌日、スープ部分がまだまだ余っていたので、肉を足して再び煮込んでみようと思った。
あくまでも具材の一つとして鶏肉をケチったのはまずかった。
今度は肉がメイン。
とはいえ、夕べの肉はほとんど食ってしまっているし・・・
「はっ!」
「ガクガクブルブル・・・」
いや、お前は食う所ほとんどないし・・・
再びスーパーで鶏肉を仕入れてきました。
ドカドカと、今度は細かく切らずにそのまま放り込みます。
水を足して昨日と同じように調味して、水分が飛ぶまで煮込むこと2時間、今度は鶏肉メインの煮込み料理になりました。
なるほど、これは美味だ!
トマトケチャップを使えばもっと簡単に出来るんかな・・・?