世界一大きな茶壷 豊穣の壷
岐阜県瑞浪市には世界一のこま犬がある。
美濃焼きで出来たこま犬は国道に面した場所にあり、道行く人々のしるべとなっている。
幅1.56m奥行き2.4m高さ3.3mという巨大なこま犬はギネスブックにも認定されているのだとか。
瑞浪市にはそんな世界一がもう一つある。
ん?
ここはあのこま犬神社の駐車場ではないか?
そう、その世界一のものは、あのこま犬のほんのすぐ近くにあったりします。
なんとそれは美濃焼きの茶壷。
しかもここの茶壷は、世界一の大きさを誇る。
世界一ですよ!?
どーーーーん!
単体で見ても比較するものがないので大きさがよく判らない?
そうでしょうそうでしょう。
このレトロな携帯電話(2011年5月現在しぶーのの現役ケータイ)を置いて比較してみましょう。
ふたたび
どーーーーん!
↑ケータイ
こま犬は国道419号と363号のT字になった交点にあるが、そのほんの少し東に行ったところにあり、道路からもわずかに見えている。
道路から少し登ったところにあるのでインパクトは少ないが、近くで見るとそれはそれは大きい。
ここまで大きいと茶壷としての意味があるのだろうか?
その名も「豊穣の壷」。
縄文時代には土器の焼け具合でその年の豊凶を占ったという慣わしからつけられた。
まあ豊穣を願うのは農耕民族である日本人の古来からの願い・・・。
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脇には小さなこま犬があった。
小さなといっても普通の神社にあるこま犬の大きさほど。
ここに来ると大きさの感覚がおかしくなってくる。
一体どうやって作ったのか?どこで作ったのか?どうやって運んだのか?
あの巨大なこま犬と同様、この場で粘土で壷を作り、周りを炉で固めて焼いて製作した。
高さ5.4m 直径4.0m 総重量420t 製作日数365日 参加延べ人数12000人、焼成時間300時間(13日)。
平成10年1月に製作委員会が設置され一年間かけて作られた。
その模様が壁にはめ込まれている。
この写真もタイルでできている。
さすが焼き物魂である。
単体での大きさだけならこの豊穣の壷の方がこま犬よりも大きく見た目インパクトもあるが、ひと通り眺めるとそれ以上ネタがなくなってしまう。
惜しいところは、せっかくなのでもう少し国道から見えるように展示したらどうだろうか?
すっかり日も暮れ、帰ろうとしたその時、どこからともなく鋭い視線を感じてあたりを見渡すと・・・。
うわぁっ!
夕暮れの中、目を輝かせ横断歩道に背を向けて立つ少女の姿かがあった。