北鎌倉を歩く


某月某日。


世間では師走と呼ばれる年末の平日。

穏やかに晴れた冬の朝、北鎌倉駅に降り立つ。



大船駅から横須賀線に乗り換えると、それまで通勤通学で人が溢れていたのが一変して静かになった。
北鎌倉駅で降りる人々もリュックを背負った鎌倉ハイキングを楽しみに来た人らしき姿が多い。



って、電車長げぇぇぇぇーっ!

15両って、いったいどうなっとるんだ関東は。

これだけ長いと入線速度も速い。
ホームで待っているとものすごいスピードで突っ込んできて、そして心配になるほどなかなか止まらない。




時刻は朝の9時20分、今日はこの北鎌倉と江ノ島、そして江ノ電沿線を色々と歩き回る計画。
行きたい所は山ほどあるので、今回もかなりタイトなスケジュールで回ることに。




と思ったらいきなり北鎌倉トンネルが通行禁止ではないか!

このホームに隣接する道には素彫りの素敵なトンネルがあり、ここを通って線路沿いを歩く予定だったのだが・・・。
実はちょっと前に崩落のニュースがあって、やはり今でもそのままだったか。



しがたがない、少し遠回りになるが線路の西側の道から行くか。


北鎌倉の駅舎。このすぐ左に鳩サブレーの店がある。




県道を大船方面へしばらく歩き、山の方へ向かって曲がると・・・。
(どっちも山なんだけどね)

踏切が見えてきました。



踏み切りをわたって振り返ったところ。


ここは知る人ぞ知る「青い花」の聖地でもある。
鎌倉、江ノ電沿線が舞台の作品で、随所に美しい風景描写があるため聖地巡礼者も多い。

聖地巡礼とは・・・映画やドラマやアニメなどで撮影された場所を聖地と称し、実際にたずねてみること。
宗教的意味合いは全くない。




聖地と言ってもごく普通の住宅街、住民の方々にはくれぐれも配慮しなければならない。




冬の朝はいい。


風のない穏やかな晴天、静かな住宅街。

まぶしい朝日の中、顔に触れるりんと冷えた空気。

どこかでぎゃーぎゃーと喚くヒヨドリの声。



住宅街の坂道を登ってゆくと、だんだん坂はきつくなり最後は階段が見えてきた。



このカット、右の小道からのもの。

微妙に違和感があると思ったら人物がだいぶ小さく描かれているようだ。

実際には倍くらいの大きさの方が縮尺があうと思う。





おそらくこの階段も多くの巡礼者が同じカットを撮影したことだろう。



ここは長い階段の途中にあたる。

起伏に富んだ鎌倉らしい素敵な景色。




この景色も作品中で印象深い景色。
閑静な住宅街にある公園横の階段からの風景。



この近所に住んでいる人々にとってはいつも見るなんでもない景色なのだろうけど・・・。



テレビに映った場所を実際に見るのは感慨深い。


実際にその場所を探す楽しみ、周りがどんなところなのか?

聖地巡礼にはそんな楽しみがある。

(くれぐれも地元住民の迷惑になるような行為は慎みましょう)






足早に一通り見て、このまま大船駅まで歩こうかと思ったが、その後のことも考えて北鎌倉駅まで戻りました。

再び横須賀線に乗り大船駅まで戻る。


横須賀線は何となく親近感がある。


幼少の頃、飯田線沿いの田舎に住んでいて、おなじカラーの列車に横須賀線というのがあると聞いていた。

      
画像はWikipedia「横須賀線」「飯田線」より引用

それがどこにあるのかとか全くわからなかった頃から、横須賀線という名前を記憶していた。





今回の旅の目的その2、湘南モノレールに乗ること。

今回の旅は鎌倉江の島パスという700円切符を買ったので藤沢駅〜大船駅〜鎌倉駅間のJR線とモノレールと江ノ電が乗り放題。




湘南モノレールは上から吊り下げる懸垂式。
なので眼下にはレールも何もない浮いた常態になる。




高所恐怖症のしぶーのにとって結構怖い。

湘南モノレールは別名湘南ジェットコースター


基本的に道路の上を走るのだが、起伏に富んだ鎌倉の地形を山を登りトンネルを抜け住宅すれすれを通り、見ていて飽きない。

 




地面ギリギリを走っていたと思えばいきなり空中へ放り出される。

毎日乗っていたら空も飛べる錯覚起こしそうだ。


レールも何もない(上にあるんだけどね)所をゆらゆらと進む様子は遊園地のアトラクションばりのスリルだ。




最後のトンネルを抜けるとすぐに終点湘南江の島駅。


到着ホームから振り返って見たトンネル。

あの穴へ車両がずぼーんと吸い込まれてゆく。




ホームは地上高くにあり、階段を下りてゆく。

いきなり生しらす丼の顔ハメ看板登場。

なにもそこから顔を出す必要はないと思う。



恐るべし関東、すでに何かが違う。



期待に胸躍らせながら、いざ江の島へ向かう!


江の島を歩く 1 へ続く


(2017.1.8)


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