駒門風穴


御殿場市の駒門(こまかど)という所に、富士山の爆発によってできた溶岩の洞窟があります。

「駒門風穴」

「こまかどふうけつ」かと思ったら正しくは「こまかどかざあな」だった・・・。



東名高速道路の駒門パーキングエリアから行くことができます。


駒門パーキング。車も少なく地味な所。




おんや?こんな所に出口が。

 



パーキングから歩いて外へ出ると、丁寧に案内表示がたくさんある。



何故か一瞬不安になるガードをくぐる。


上は東名、車がビュンビュン走る。



建設中の第二東名の下を抜け、猛スピードで車が走る国道246の交差点を渡る。
信号待ちの間、走りぬける車のあまりの速さに少々恐怖を覚える(道がカーブになっているので余計に怖い)。

頼むからここで事故らないでくれ。確実に巻き添えを食らうだろうから。




国道を渡るとうって変わって平和で静かな田園風景。


御殿場高原は箱根山と富士山に挟まれたスケールの大きいU字谷になった所。
どの方角を見ても壮大な景色が広がる。


箱根山方面、背中側には富士山。



景色を眺めながらのんびり歩くことおよそ15分。

本当にこんな所にあるのか?
何となく、溶岩洞窟と言えば、人里離れた岩ごつごつの断崖にありそうなイメージだったが・・・。



時は年末、12月30日。

こんな時期に果たして営業しているのだろうか?周りのあまりにのどかな空気に一抹の不安を覚えつつ・・・。

開いておりました。案内の所のオバちゃんが、にこやかに出迎えてくれました。

パーキングからでなく下道からアクセスすれば、目の前の駐車場まで車で行ける。

入場料200円(大人)を払って中に進みます。

 
いざ、地底の世界へ出陣!



鳥居をくぐって階段を数段下るとすぐにぽっかりと口をあける大穴が!

うわっ!結構でかい。

入り口は大人が余裕で立って入れるほどの高さ。

しかも中は真っ暗!?


入り口は階段になっていました。
恐る恐る進むと中にはちゃんと電気がついていました
ついていましたが暗い
目が慣れないせいか、足元がやっと見える程度の明るさ。
足元は結構ごつごつしていて慎重に進まないと危険だ。


しかも不覚にも、大きなライトを車に置いてきてしまった。
仕方がないのでいつものEDC(エッブリデーキャリング、いつも肌身離さず持ち歩いている)のライトで足元を照らしながら行くしかない。


こんな時こそお前の出番だ!

最悪、ライトはなくても何とかなるが、あったほうがいい。




中はひんやりしていて湿度が高く、吐く息が白い。
年間通して13度というから夏はさぞかし涼しいことだろう。



天井からは常に水滴が滴り、時折脳天にぴとんと命中する。カメラを守らなければ。

足元もびちょびちょ。



結構広い。天井が驚くほど高く、閉塞感はない。
ほとんどが普通に立って歩くことができる広さだった。
薄暗くてジメジメしていて妙に居心地がいいのは何故だ?

中は岩肌がゴツゴツしているせいかあまり声が響かず静か。
水の滴る音だけが聞こえる。



洞窟の壁面は溶岩が溶けた跡。


壁や天上は真っ黒い岩が濡れているので、ライトで照らしてもほとんど明るくならない。
なぜか白色の照明が、さらに黒さを引き立てる。


 
平らな所は車が通れるのではないかと思うほどの広さ。




あんた、何もこんなでかでかと・・・

ここからは立ち入り禁止になっている。奥へはもっと続いているが岩がごろごろしていて危険らしい。
奥へ進むと天井にコウモリがいるらしい。



途中二股になって枝穴があり、ゆっくり歩いて一周20分くらい。
有名な鍾乳洞のように石柱や千枚棚や地底滝などの巨大造形美があるわけではないが、地味に感動する。


う〜ん、すげえ。

なんかいいモン見せてもらった。



やはり古来から信仰の場になっていたらしい。

どうでもいいが、なんで小銭に混じってギターのピックが供えてあるの?



光り藻という藻があった。珍しいのでは?ライトの光を当てると確かに光る。

 





外の光がまぶしい。原始人の暮らしを垣間見ているような気分。



こんな時期に、他に誰もいないと思ったら中に人がいて驚いた。
帰る時に入れ違いで入ってくる人々が結構いた。地味に有名スポットなのかもしれない。
順路はびしょびしょゴツゴツ、妙に観光化されずに自然のままの姿がまたよかった。

実は風穴の中でもここは、富士山周辺では最大規模のものらしい。

夏にまた来てみたくなる場所だった。



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