磨り減った靴底の補修

最近、愛用の靴の底が磨り減ってきた。



いや、判っておりました。

毎日毎日少しずつ少しずつ減っていたのです。




見て見ぬふりというか、そのうちやろうか、そう思ってすでに数年




これはひどい。


そういえばここのところ、立っていて後ろに重心が持っていかれる感覚が強くなってきた。
磨り減って斜めになって、水平が保てなくなったのだ。





靴の底は歩くたび踵から接地し、少しずつすり減ってゆく。


しかし何が悲しいかって、時々靴墨など塗って大事にしていた革靴とて、靴底の消耗だけは免れない。
毎日歩くのでどんなに大事にしても確実に減ってゆくのだ。

ましてや体重が重い人ほど磨り減りは早く、靴の新調は決まって靴底の消耗が原因である。



上が綺麗でまだまだ履けそうなのに、靴の底がここまで消耗してしまうと残念ながら引退が近い。




それにしてもひどい消耗だ。

左右で消耗度合いが全然違う。

特に右側の消耗が半端ない。

繰り返すが、いきなりこうなったわけではない、こうなるまで放置したのが一番の原因だ。



靴底の補修用品は数多い。

底の角が少し減ってきただけの状態ならば、小さなミカンひと房ほどの大きさの薄っぺらいゴムをあてれば補修完了である。

ここまで減ってしまうと本格的な大工事が必要だ。




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東急ハンズで売っている靴底補修用のゴム板

厚さが5mm、8mmもあったが迷わず10mmを買った。



大き目のはさみならば何とか切れる。



はさみで切ってヤスリで形を整える。

 



それにしても左右でこんなに大きさが違う。



接着にはゴムのり使う。



接着面の汚れを落とし、粗いサンドペーパーでこすって荒らしてから薄く塗り広げる。

このような接着剤は説明書どおりの使い方をして最大限の発揮をする。

接着する両面に塗ってから10〜15分乾かしてから貼り付ける。

10〜15分!



不安になるような長さだ。



こうしている間にも表面は乾いている。
いや、それでいいのだ。

きちんと時計を見て放置すること15分、表面は乾いてべとつかなくなっています。

接着面を強くしっかり合わせて、さらに上からハンマーでたたいて密着させます。
自転車屋さんのテクニックと同じだ。



左右で一枚ずつ貼ったがそれでも高さが違う。

右側の磨耗がひどすぎて、10mmの嵩上げでは全然では足りず。



どうせ減った状態で歩いていたのだから、多少ましになればよしと思った・・・。

結局右側にさらに一枚追加しまして、とりあえず適当に高さを合わせてみました。



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というわけで翌日この状態で試運転。
しばらく歩いてみる。



なかなか厳しいものがある。



それまで長年磨り減った靴底で歩いてきたので、いきなり嵩上げされると違和感が半端ない。

いや、それは新しい靴を買った時も同じ思いのはずだ。


適当に貼っただけなので左右で微妙に形や高さが違う。


足の裏は無骨なようで意外なほど繊細だ。

分厚いゴムの靴底といえども、小石ひとつ踏んでもはっきり判る。

ましてや左右の微妙な違いも気になって仕方がないのだ。


はて、今まで左右で磨り減り方が大きく違った靴を普通に履いてきたというのに。




という事は、体が傾いているという事だ。



これはある比較のために撮った画像だが、意図的に壁に頭と背中と肘をくっつけているので不自然なのは仕方がない。

しかし重症なのは、本人は真っ直ぐ立っているつもりということだ。




治すべきは靴底もだが、立ち方歩き方を変える必要があったのだ。




端の部分は念のため釘で止めました。



靴底補修用の釘は滑り止めが先端近くについている。

 




ヤスリで削って左右で同じになるように微調整。

靴底の微妙な形は良く考えて作られていることを痛感。


継ぎ目の僅かな凹みになる部分も固まる靴底補修財で埋めました。

軽度の磨耗ならばこのような補修剤程度で治せてしまう。




左右の高さも揃い、違和感なく歩けるようになりました。

これでしばらくは大丈夫。



やはり長年放置した結果このような大作業になってしまった。

正しくはこうなる前に手を打つべきだった。



そして最大の弱点は左右で重さが異なることか。
目方の違うゴムを貼り付けてあるので当然だ。

量ってみたら右が364.2g、左が337.5gでその差26.7g。
およそ27gの差がある。

この差を取るに足らないものと考えるか、大きな差と考えるか?

ちなみに500円硬貨が1枚7g、つまり500円玉4枚分くらいの差。


かつて磨り減って「左>右」バランスで歩いていたのが、一変して逆になる。

最初は左右の重さの違いが気になったが、やがて気にならなくなった。
しかしそれがいい訳はなく、片足に重りをつけて歩くことになる。


やはりこの修復はとりあえずの延命策で、近いうちに新しい靴を新調するべきなのだろう。


(2017.7.31)


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