趣味の電気工作

怪しげな改造、改良と称しての破壊など、気まぐれに電気工作で遊ぶページ

楽器鳴らし込み機〜その後


以前に開発?した「楽器鳴らし込み機」

似たような製品は売られていて評価もまずまずだったようだが、いつの間にか廃番になってしまったようです。

モーターを使い、細かい振動を楽器に伝えることで演奏したような効果を得られるというもの。




しぶーの自作のものは比べ物にならないほどチャチだったが、その効力は大いに評価されとある場所で現役稼動中


しかもその後微妙に改良が加えられ、バージョンアップを遂げている。






初号機はしぶーのの中では実験的なマシンだったので色々と不備も多かった。


スイッチが無い。
配線がむき出し。
楽器に取り付ける方法が面倒。
電池BOXの収納すら考えていなかった。
モーターはたまたまうちにあったものを使った。


ボディこそそれっぽく塗装などしたが、なかなか行き当たりばったりの工作だったのは否めない。




というわけでTAMIYAのミニモーターセットが小型で非常に優秀だったので乗せかえることに。



モーターの小型化に伴い、抵抗器とスイッチを内蔵するスペースを確保。


モーターにスペーサーの木片をテープでぐるぐる巻き。

2Ωの抵抗器をかますことで若干回転をソフトにしました。



電池ボックスのマウントを作り、配線は下を通し極力見えないようにしました。




更なる改良、楽器に取り付けるマウントは弦に引っ掛ける方式にしました。




マウントは可動式なのでさまざまな弦幅の楽器に対応できる。



ギターにも幅の狭いウクレレにも、チェロにも使用可。

 

モーターを乗せ替えた結果、省電力化してさらにランタイムが伸びた。

単4充電池二本(並列)で10時間くらいは駆動する。


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さらに調子こいて作ってしまいました。




ギター用鳴らし込み機。




モーターは初号機と同じTAMIYAのものを使用。


大きさ調整のためテープでぐるぐる巻き。

単三電池1本で駆動。


スイッチは二段式で、OFF−弱−強の切り替えが可能。


回転の調整は回路の途中に抵抗器をかますことで可変させる仕組み。

基盤に取り付けられたソケットに差し込む抵抗器によって強弱加減を変えることができる。

試行錯誤の結果、5Ωと1Ωの抵抗器にしました。




はっきりランタイムを測っていないが、単三乾電池1本使用弱運転で24時間は駆動し続けた。

ギター用のマウントは弦の間に挟むだけ、付け外しも楽々になった。


挟んだまま弦の上をスライドしてサドルからの距離を調節すると効き具合を変えることができる。








さてここまできたらしぶーのの(おバカな)勢いは止まらない。




3号機(バイオリン用)の製作。

使用モーターは超小型の振動モーター

わずか直径数ミリ、1.5Vでも余裕で駆動する。

携帯電話とかに使われているやつかな。




本体はできるだけ小型化した結果、小指の頭ほどのボディになりました。




ううむむ、電池の先に振動する小型の何かが付いているこの光景・・・。

青少年に見せてはいけないものになってしまっていないか?




超小型の本体はソケットにより着脱可能。

簡単に外れることで万一衝撃など加わった時に楽器を守るようになっている。




木製のクリップをつくり駒に直接つけてみた。

 
クリップの方がでかいのよ。

モーターが小さいせいか「ビーーーーーン」という甲高い音が響く。



駒を直接振動させるのは正直あまりいい音ではない。


やはり弦を振動させ仕組みのほうが楽器鳴らしこみとしては理想的か?

 

マウントを工夫してみました。

うむ、ぶーんという楽器らしい音がする。







ところでさっきからしれっと乾電池のふりをして収まっているこいつは何だ?

電池複数本用のボックス内に収まる単三乾電池型抵抗器

スイッチ付きで二段階の抵抗器を経由する経路になっている。

これもソケットにて抵抗器の差し替えが可能。

0Ωジャンパーにすれば何事もなかったように電池1本のスペーサーに。

この先需要があるのかわからないが、実験的に作ってみました。




配線、半田付けは案の定美しくないので封印!





ここまできて、ようやく本当に作りたかったものに着手するとしようか・・・。

予想はつくとは思うが・・・。





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さてさて、本当に作りたかったのは何か。



それは楽器鳴らし込み器コントラバス用


長時間の駆動に考慮して、単三電池並列2本で駆動。

並列なので一本でも駆動可能。


当然本体ボディはそれなりに大型化する。

試作品はあったのだが、ギター用の形をベースに1からつくることにしました。




大まかな設計図を描く。

エクセルを使って(本来の使い方じゃねえだろ)縮尺通りの比率で完成予想図を想像する。

やはり大きい。


で完成後の大きさモデルを作る。

うむ、やはり大きい。

この大きさで眺め実習を繰り返し、完成イメージをしっかり描いておく。




設計図どおり、木を切っては端を処理し、正確な寸法で組み立ててゆく。


※まな板の上です

昔からしぶーのはこのような工作にのめりこむ子供だったが、ついつい作り急いで雑になってしまうことが多かった。

特に箱型のものを作る場合に、正確な長さと直角が不可欠になる。

焦らず、一つ一つの工程でしっかり仕上げを行うことがクオリティにつながる・・・こんなことが判るまで何十年かかったことやら。




ギター用と同様、作りかけは演説台のようなもの。


こんなの学校の体育館にあった

基本設計は2号機とほぼ同じなのでわかりやすい。

隅っこの三角穴はコードが通る穴。




今回のモーターはさらに省電力なソーラーモーターを使用。

できるだけ長時間、ゆるゆると回り続けるのが理想だ。

スイッチは2段、OFF−弱−強の切り替え式に。


例によってソケット式にしたので、後から抵抗器の差し替えが可能。

とりあえず0Ωジャンパーと5Ωの抵抗器で駆動。



スピンホイールはプーリーに重りをつけたもの。

これも大型のものと小型のものを付け替えることによって振幅の調節も可能。

大型のプーリーをセットしたら「ぶうううううん・・・」という鈍い低音が響く。

コントラバス用としてはなかなか理想だ。




楽器に取り付けたところ。

マウントは自分の楽器専用のサイズで作りました。

弱運転ではほんのわずかに振動が感じられるほどの微かな音がする。
強運転に比べ効果は薄いが、何も無い時でもひたすら稼動させておくにはちょうどいい。



正直この程度の振動で楽器が画期的に鳴るようになるとは思わない。
なぜなら演奏中に弦はもっともっと振動しているからだ(目に見えてびりびりと動いている)。

このマシンの効果としてはずっと弱奏で鳴らしたのと同等程度と思われます。


楽器を鳴らし込むにはやはり直接演奏することがベストなのは言うまでもないが、「何もしないよりはまし」といったおまじない効果なのかもしれない。

(2018.10.1)


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