趣味の電気工作

怪しげな改造、改良と称しての破壊など、気まぐれに電気工作で遊ぶページ

リモコンの接点洗浄


あちい・・・。


まあですからね。


我が家では夏場にあまりエアコンを使わない生活をしているが、さすがに暑すぎるときには使う。

使用頻度は高くない。

そういえばここのところリモコンの液晶表示が薄くなってきた。
ボタンを押すと一瞬表示が消えかかったりするな、と気づきながら使用すること数年


ある時とうとう全く動かなくなった。

電池が力尽きたのだろう。
交換するか。

おんや?開けようにも開かない
こんなに固かったっけ?

押す方向は間違っていない、力を入れても僅かに動くだけで開く様子がない。


これは嫌な予感がする。

何とか慎重に電池蓋を開けてみると案の定、盛大に液漏れしていた。




「ああ、これはリモコンごと交換ですね。」

電気屋に行くと言われるパターンだ。

家電の修理は例えば「パーツ代280円、技術料9800円、送料1500円」といったことも多い。

買った方が安いのも判る。

メーカーやお店はお金を取って修理する以上、またすぐ壊れましたでは許されない。
中途半端な作業するくらいなら基盤ごと新しいパーツに交換してしまう方が確実だ。





液漏れした接点は見事に錆び付いてしまっているようだ。

こんなことも想定して?か電池部分と重要な基盤が離れていることも多い。
もしかすると接点さえきれいにすれば延命できる可能性が高い。

どうせダメならば、イチかバチかチャレンジしてみる価値はある。



さて、この手のものは最近分解のためのねじや隙間がない。

外から見ただけではどこに固定の爪が出ているのか判らず、分解することを想定されていない
きっと組み立ての手間やコストを考えてのことなのだろう。

マイナスドライバーで慎重に隙間をこじりながら、固定の爪を探る。

無事に分解できるか、固定の爪を破損するか、手を滑らせて中の回路を壊してしまうか、手をぶっ刺すか。



苦労したが何とか分解に成功。

本当にただはめ込んでいるだけだ。


【広告】




人生にはやらなければならないことも多い。


人はそれら優先順位をつけて、時間に追われながらこなしてゆく。

しかしながら今回のようなイレギュラーな作業、しかも避けて通れないいわば緊急事態


こんな想定外の余計な手間作業・・・。



意外とキライじゃなかったりする。



人生にはもっと大事なこ(以下略)。





見事に接点のバネがやられている。



さらに基盤、液晶パネル、ボタンに分解できます。

昔の抵抗やコンデンサーやらがびっしり並んだ基盤を知っている世代からすると驚くほどシンプルだ。

幸い浸食されたのは接点周りだけのようだ。




まずはボディ側についた液を全部きれいに洗い落とす。

これでもかというほどすすぎます。

成分が残っていると再び腐食の恐れがある。


アルカリ乾電池の電解液は水酸化カリウムで非常に強いアルカリ性。
マンガン乾電池は塩化亜鉛の水溶液で弱酸性。

結晶化して端子にこびりついたり腐食したり、いずれにせよ無傷では済まない。

特にアルカリ乾電池の電解液は肌についたり目に入ると非常に危険なので、慎重に作業する必要がある。



古歯ブラシやワイヤーブラシ、接点洗浄剤を駆使して接点を洗い、表面の錆を落としてゆく。



すっかり結晶まみれの端子ばね。



ワイヤーブラシで慎重に落としていきます。



何度もしっかり水でゆすぎ、表面を磨いてきれいになりました。

肌もブラシもしっかりすすぎます。



恐らく端子の表面のメッキも落ちてしまっていると思うので、錆止めにしっかり油を吹き付けておく。



マンガン電池を入れて動作を確認、次に分解する時に多少分解しやすいようにボデイの固定爪の部分にシリコングリスを塗って組み立てて終了。

とりあえずの延命策であり、この先時々接点の掃除が必要かもしれないが、この程度の手間でまだまだ使えるのならばチャレンジしてみる価値はある。

この後まな板周りの大掃除もしました。

(2017.6.14)



注意!

アルカリ乾電池の電解液は肌につくと化学やどや目に入ると失明の危険もあります。作業には必ず細心の注意を払い、適切な処置をするように心がけてください。


趣味の部屋に戻る

TOP

inserted by FC2 system