趣味の工作
趣味と実益を兼ねた作業の数々 |
キャスターバッグの修理
(木工でもないし電気工作でもないので一応「趣味の工作」としました。)
嫁から借りたキャスター付き旅行カバン。
数日の滞在仕事にはちょうどいい大きさなので、このたび拝借したのだが・・・。
嫁曰く、どうも少し前からキャスターの調子がよろしくないとのこと。
どれどれ、キャスターの動きが悪いのか。
どうせ手入れなぞせずに使い続けたので軸でも磨り減ってきたのだろう。
油をさすなり手入れをしてやるとするか・・・。
って、一体どうなってるのよ!?
なんかトイレットペーパーの芯状態。
細い軸の周りに車輪外周だけがむなしく回る。
これでは調子が悪いどころではない。
もちろんいきなりこうなったわけではあるまい。
最初はどうも車輪が回りにくくなったとか、その兆候はあったに違いない。
その段階で修理なり手入れがきちんと行なわれていてれば、軽症で済んだかもしれない。
構うものかと市中引き回しの刑をやったおかげですっかり車輪自体が磨耗してしまったようだ。
実は以前にどこか修理依頼をしたらしい。
しかし分解できる構造ではないため本体ごと買い替えを勧められたとか。
まあモノというのは必ずや壊れるものなのは判る。
しかしちょっと分解できない構造だからといって修理不能と判断して全部を買い換えろ、その考え方は気にいらねぇ。
労働コストと完成した品質の保障が見合わないので、修理商売として成り立たないのはわかる。
だったらダメもとで直したろうか、という意欲がムクムクと沸き立つしぶーのであった。
車輪を外して新しい車輪に付け替えれば治る。
とはいうものの、分解できる構造でないというのが一番のネックだ。
こんなときはどうやって分解するか、それは「破壊」する。
破壊した後で、きちんと新しいパーツが組み込めればOKだが、分解だけして新パーツがなければ分解する前よりも深刻だ。
破壊は後戻りが出来ない。
手持ちのねじ箱にあったボルトナット。
太さ長さ的にはこれでいいが、車軸に螺旋が切ってあるのは回転するものとしてはあまりよろしくない。
どうしてもなければこれで何となするしかないか。
まずはホームセンターへ行って新しいパーツがあるのか、分解はそれからだ。
もしなければ、今ついているパーツをなんとか治すしかあるまい。
直径5mm、長さ10センチの半ねじボルトがありました。
これなら車軸として使用してナットで端をとめる、まさにこのためにあるようなパーツが見つかった。
半ねじボルトをぶった切って断面をヤスリでならし、反対側は袋ナットで止めることにしました。
ボルトナットはひとつ数十円、キャスターもひとつ100円程度だった。
パーツは無事見つかったので、これで安心して分解することができる。
鉄の軸をぶっ叩いてカシメてある。
どうしようか、鉄のこで切るか。
正直この夏のくそ暑い最中、鉄のこゴリゴリはごめんである。
力には力で対抗する。
カシメたところをペンチで潰したら思いのほか簡単に外すことができた。
この軸はもう使わない。
壊れた車輪は直径45mm、売り場には50mmと35mmしかなく、35mmにしました。
直径が若干小さくなった分カバンが傾くが、今現在の状態よりはよっぽどマシである。
車輪の穴に対してボルトは若干細かったのでネジコーナーにあったスペーサーを押し込んでちょうど良くなりました。
車軸との摩擦解消にも効果的、つくづくいいパーツがあったものだ。
今回ジャストの大きさの車輪はなかったので小さめの車輪を2つずつ取り付けました。
実は従来の幅に2輪押し込むのは微妙にきつくて回転が固くなるが、もとの壊れた状態に比べればかなりましだ。
しかもこの先この車輪が壊れても、交換パーツはホームセンターで簡単に手に入る。
心ゆくまで引きずり倒すがよい!
(2017.8.25)