趣味の木工
趣味と実益を兼ねた木工作業の数々 |
まな板を削る
我が家の台所のまな板。
ヒノキの一枚板でしぶーのが学生時代より愛用していた24年物の古株である。
単に料理のために食材を切るというだけでなく、さまざまな工作の作業台としても活躍している。
当然、使い込まれてかなり消耗してしまっている。
木製のまな板と言うのは、肉用と野菜用と表裏で使い分けることが多いらしい。
よく見れば魚の絵が。
ところがこのまな板、使い始めてからただの一度も裏面を使ったことがない。
いつも料理をするのも作業をするのもこの表面のみである。
それどころか、ほぼ流しのこの場所に置きっぱなしで万年床状態。
普通は洗って立てかけて乾かしてとするところだが、そうしなくてもよい理由がある。
面倒なので下駄を履かせてしまった。
ステンレスのタッピングで打ち込んでから塗料で防水してしまったので、つねに浮いている状態。
長年の使用ですっかりそれに慣れてしまった。
デメリットは下が空洞なのでトントンと音がうるさいのと、両端で切るときに浮き上がってしまうことくらいか。
もう少し端につけるべきだった。
と言うわけで、この面のほぼ中央付近を酷使した結果、最近食材が切りにくくなってきた。
定規を当ててみるとかなり凹んでしまっている。
包丁のカーブよりも凹んでいるので、これでは満足に包丁が発揮できない。
と言うわけで、表面を削ってしまいましょう!
凹んだ深さまで表面全体を掘り下げていきます。
長年の喜びも悲しみも染み付いたその表面をカンナで均していきます。
油が染みているせいか、なかなか歯が立ちません。
おまけに板目と正目が混じっていて、一方向では逆目になってしまう。
あっちから削り、こっちから削り・・・。
ちょっと削っただけで随分とカンナくずが出るもんだ。
この削りカスでダシをとったら美味いんかな?
しぶーのが作業するのに何かとこの台所を使うのには、このように出てくるおがくずなどの掃除が楽なのが一番の理由である。
あるところから急に軽く削れるようになりました。
だいぶ表面が削れ、中の乾燥した部分にたどり着いたようです。
あと少しで全面という時、ふと手が止まった。
この部分は残しておこう。
まな板としてもうほぼ平面で、使用し際して不便はない。
包丁を立ててスクレーパーとして細かなささくれや凸凹をならします。
厚さとしては3〜4mmほどしか削っていませんが、なんとも大量のおがくずが出た。
若干薄くなりましたがすっかり平面になりました。
中央部分にはまだうっすらと名残が残っています。
さて、包丁も研ぎなおしたし、まな板も洗った。
記念すべき最初の食材は・・・。
ばーーーーーーん!
ぎょえぇぇぇぇぇぇぇっ!
いきなりこれかい!
そう、今日は鶏のトマトソース煮
これからも容赦なくガンガン使っていきまっせ!
まな板が平面になったせいで食材を切るのが少し難しくなった。
長年凹んだ状態で使っていたのですっかりそれに慣れてしまったようだ。
しばらくは慣れるまで練習するしかない。
(2015.1.22)