趣味の木工
趣味と実益を兼ねた木工作業の数々 |
ポータブルスピーカーを作る
ウクレレの教室などで、生徒さんたちに参考として曲を聞いてもらう時に役に立つスピーカーが欲しかった。
時々教室の受付でCDラジカセをお借りしていたのだが、普段はポータブルデジタルオーディオプレイヤーにお好みの曲を入れて持ち歩いているので、そのままこれが再生できるスピーカーがあれば便利だと思っていた。
そう、実はこれ今流行のなんとかpodではなくいわゆるボイスレコーダー。
MP3の再生機能もあるのでそのまま使っていて、スペックは数年前の仕様で容量は128MBの大容量!(数年前は)
これを大きな音で再生するにはアンプ内蔵のスピーカーがあればいいのだが・・・。
実は持っている。
なんと中学時代に小遣いを貯めて買ったものがある。
スペック的には一応これで不足はないのだが、単三電池がそれぞれ2本づつ使用のセパレートになったスピーカーは持ち運びやセッティングに手間がかかる。
なにもしっかりステレオである必要はなく、もっと手軽なものでいいのだ。
これらの2つのスピーカーが一つにまとまってしまえば便利なことこの上ない。
分解して中身だけ取り出してまとめてしまおうか?
いやいや、まだ壊れてもいないのでそれははばかる・・・。
なので市販のポータブルスピーカーの自作キットを使用しました。
製品のページのリンクを張ろうとしたが、なかなかリンク条件が厳しかったので張りませんでした。
悪しからずご了承ください。
ところが、このポータブルスピーカーの自作キットを入手して作ってみたものの、既に持っているアンプ内蔵のスピーカーに比べ音量音質ともに若干劣っていた。
せっかく新たに作るのだから、わざわざ性能の低いものでは意味がない。
スピーカーだけもう少しいいもの探したが、結局パソコン用のスピーカーを破壊して使用しました。
こうしてだんだん本末転倒になってゆくのでした。
素直にポータブルスピーカー買ったほうが安かったのではないか?
とは言うものの、スピーカーを入手しようとして値段を調べていたら、パーツとして買うよりも製品を買って破壊してぶん取ったほうが安上がりという有様。
そういえば最近の製品はボルト止めが多くはめ込みや接着部分が減って分解しやすくなったような気がする。かつては製造過程で強固に接着されていたり、はめ込むとツメが噛みこんで分解を想定していなかったりしたものが多かった。海外で手作業で組み立ててるからだろうか?
今回、「ポータブルスピーカーを作る」と謳っておきながら趣味の電気工作ではないのは、フレームの製作がメインだからだ。
アンプ回路→→組み立てキットのものを使用。
スピーカー→→→→パソコン用のものを使用。
これらをまとめるだけ!
木枠の組み立て。
高級感を出そうとコアとか紫檀とかのムク板を使おうかとも思ったが、ポータブルということで軽量化の為にシナ合板にしました。
回路やスピーカーを木枠の中にどのように収めるのか、いちばん気を使う。
理想的には余裕をもって収めることが出来ればよいが、全体が大きくなってしまっては元も子もない。
出来るだけギリギリに、分解組み立てがしやすい仕組みの配置を考えるのが難しい。
あれこれ試行錯誤して出来上がった木枠。
左右に楕円形のスピーカー、真ん中に回路と電池が収まるスペース。
仮組み立てをして性能チェック。
なかなかいける。
小型ながら学校の教室くらいの広さまでなら楽々鳴らせる音量だ。
たぶんもっと小型でもっと性能のいい商品は存在すると思うが、あえて見なかったことにする。
再び分解して木枠の仕上げ作業。
ヤスリで角を落とし、丸みを帯びたデザインにしました。
ほんの僅かな違いだが小さく感じる。
合板の中に隙間が多かったので、サンドペーパーで磨く(おがくずで隙間をふさぐ)→水で薄めた木工ボンドを筆で塗る(定着させる)を繰り返す。
油性のステインを塗って着色。
おもいっきり油性マジックの臭い。
全体にしみこますように塗っていきます。
まるでアスレチック状態。
あれは防腐剤としてのコールタールだが。
ボンドが表面に残っている部分には染み込みにくいので、外側のように目立所は丁寧にサンドペーパーがけしたい。
ここは内部なのでお構いなしだが。
市販品の取っ手をつけました。
無塗装のものがあったのでちょうどいい。
本当は引き扉のツマミとして売られていた。
さて塗装するかという時に、残念ながら外は雨。
しかたがない、台所で仮設塗装ブースを作るとしようか。
今回は無色透明のラッカーなので金ウクレレの時の悪夢にはなるまい。
真夏で室温も高いのであっという間に乾くであろう。
今回、下地の塗料は使わずに、着色したらそのままラッカー吹き付け、木の地肌感はそのまま生かしました。
落ち着いた艶が出ました。
前面には小さな穴がパンチされたアルミの板を張りました。
東急ハ○ズで500円弱。
多分この時点で既製品を買うよりも高くついている。
それでもわざわざ自作に走るのは、どうしても市販のものでは「満足のスペックがない」、「いいデザインがない」、「希望のサイズではない」など。
そして「始めてしまったのでもう後には引けない」場合があてはまる。
再び組上げて完成。
裏はそのまま、ハラワタ見えまくり。
ポータブルスピーカーにしては意外と大きいかもしれませんが気にしない。
チャチな見た目に反して、結構でかい音が出せるので満足。