名古屋城 鉄筋コンクリート製の強固な城 2
前回までのあらすじ。
春爛漫の名古屋城、まったりとした時間の流れる名古屋の中心地。
工事中の敷地内にもめげず、名古屋城を堪能したしぶーの、いよいよ天守閣へと突入!
いきなり
なんじゃこりゃ?
とってつけたような違和感ばんばんの何かがある。
さて、いよいよ中に入るとするか・・・。
まずは小天守閣。
ん?
いきなり便所かい!
小天守閣と天守閣の間は一旦外に出るようになっている。
見上げる鯱、近くで見るとさすがに結構高い。
さて、いよいよ天守閣へ!
な、なんじゃあ?
おおっ、いきなりこんな所にまた金鯱撮影コーナーが。
名古屋人の鯱好きは今さら語るまでもない。
少し前まで名古屋港には鯱型の遊覧船が運航していた。(←本当)
この衝撃的な映像は紛れもなく日本であり、名古屋港を(名古屋民にとって)何の違和感もなく存在していた。
他県から来た人には「凄いものを見た」という目撃情報が多数だった。
それにしても、なんだここは?
そして何より驚きなのは、いきなりエレベーターがあるではないか!
1612年に完成したこの城にあるということは、江戸時代すでに日本にエレベーターが存在したということに他ならない。
んなわきゃーない。
今この名古屋城は1945年、戦火で焼け落ちてから再建されたもの。
よほど悔しかったのか、少々のことではびくともしない鉄筋コンクリート製の頑丈なものとなった。
そして城のど真ん中にエレベーターを通すという斬新な設計により、サイボーグのような近代的な城として生まれ変わった。
入口で見た天守閣外部に取り付けられたものもエレベーター、観光地のバリアフリー化が進んでいる。
階段で一層ずつ登ってゆくと中には様々な展示物がある。
まるでどこかの洋館のような立派な階段。
戦前の様子や戦火で焼ける様子の写真が飾られていた。
名古屋市民にとってどれほどショックな光景だっただろうか?
名古屋(当時は那古野)の町を再現したジオラマ。
本丸御殿3Dシアター!!
本当にここは城の中なのか?
江戸時代の街並みが再現されている。
しばらく見ていたらなんと時間によって照明が切り替わるようで、昼の様子と夜の様子が体験できる。
天下泰平の江戸時代、名古屋ではなんと一揆が一度もなかったらしい。
お上に対する不平不満もなく、「長いものには巻かれろ」という名古屋人気質はこの時すでにできあがっていたようである。
説明をよく見なかったが恐らく当時の殿様の食事であろう、当然ではあるが和食ばっか。
現代人の食生活に比べると脂分が少なくヘルシーだが、結構豪華で驚いた。
本来の城の模型が展示されている。
当然、今のこの城とはずいぶん違う。
色々と展示物がありいわゆる江戸民族博物館状態、見るもの多く充分楽しめるのだが、問題はここが名古屋城の中、しかも天守閣の中なのである。
また鯱がある。
あれ?
公園入口のみやげ物の横辺りに一体、この天守閣の入口に一体、そしてさらにここにもある。
本物の鯱は屋根の上に雌雄二体のみ。
いったいいくつあるのだここは。
ようやく最上階へと到達。
それまでの薄暗い展示室とは打って変わって明るく開放的な空間。
ちょっと近代的だがようやく城らしくなった。
立派な土産物屋があるけどな。
景色はさすがによい。
春霞の中、遠くの山並みは見えなかったが、眼下の人々がとても小さく見える。
他に高層建築のなかった時代、ここからの眺めはさぞよかったに違いない。
ん〜、下々の者たちは平和にやっとるかえ?
むむ、あそこにどーんと構えるのはウエスティンナゴヤキャッスルホテル。
ホテルから天守閣がよく見えるということは、天守閣からもホテルがよく見えるということだな。
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ふと登ってきた階段を見ると、登りの階段と下りの階段が別になっている。
ということは一筆書きで巡ることが出来る。
名古屋城天守閣は巨大なサザエ堂だった!
来る時も通った小天守閣と天守閣との通路。
こんな風景は昔のままなのだろうか。
観光客によって蹴りまくられた状態。
補修にガムテープはやめれ。
外観と中の様子がチグハグで奇妙だが、充実の展示物があり妙な満足感がある天守閣を後にし、再び敷地内を散策する。
少しはなれたところに茶室がある。
戦火で焼け落ちた金鯱の金を集めて作られた茶釜が展示されている。
レプリカですが。
茶室の裏に水琴窟があった。
(周りをコンクリートとタイルでしっかり固められとるが。)
地面の中に埋められた瓶の中に滴り落ちる水滴が反響して奏でる不思議な音色が魅力なのだが・・・。
ぴちょぴちょぴちょ・・・
と音がした。
ちょうど昼時だったので公園内の茶店で桜を眺めながらのらんち(←日本風に平仮名)。
名古屋名物きしめんと味噌串カツ。
写真を撮る前に一味とうがらしを探したが見つからない。
きしめんを売っていて一味がないはずはない。
でかっ!
あまりに目の前に堂々と置かれていたので気付かなかった。
箸立てだと思った。