名古屋港水族館
名古屋港には水族館があり、夏休みの期間はサマー)ナイトアクアリウムと称して夜8時まで営業していた。
サマー)←?
ナイトアクアリウム
イルカだっちゅうに
暑さ寒さも彼岸まで、盆過ぎて涼しくなった夕方の港でも堪能しべえと出かけてみたが・・・。
くわッ!
2010年夏。
この日は世間では8月31日。
例年の夏ならば「夏休みも終わり」という悲壮感が街全体を漂い、夕方には秋の気配。
明日の朝には空が高くなっているという晩夏のはずだが・・・。
照りつける太陽はいまだ衰える気配もなく、ギラギラチリチリと容赦なく襲いかかる。
戦後最も暑い夏となったこの年の夏は決して忘れることはあるまい。
この年ほどエアコン様様に感謝したことはない。
せっかくの久々の休日だったが、外に出ればこの暑さというのは判っていたので、あえて室内の娯楽を選びました。
名古屋港水族館。
名前からしてどこにあるのか説明不要のこの水族館へのアクセスは名古屋港駅が最寄だ。
地下鉄名港(めいこう)線。
かつては名城線の一部だったが名城線の環状化に伴って独立路線となった。
車体の横の紫のラインに加え白いラインも入っている。
線路の先を覗いたら行き止まりだった。
そりゃそうだ、あの向こうは海だ。
出口階段の前にいきなりゴツい扉がある。
さすが海の近くの駅だ。
高潮や津波に遭遇して命辛々駅まで逃げてきてこの扉が閉まっていた時の絶望感は凄いんだろうな。
想像したくない。
駅を出ると海の近く感が漂う。
空の広さがそうさせるのか?
海からの心地よい風が潮の香りを運んでくるのか?
いや、この日は無風状態、日中に照り付けた強い日差しの名残か、夕方になってもちっとも気温が下がらない。
この名古屋港付近は埠頭全体がテーマパークのようになっていて公園や遊園地、みやげ物屋があり人々が集えるようになっている。
おお、船だ。
普段街中で暮らしているとまず見ることのないもの。
久々に近くで見た。
ん?なんだこりゃ?
不気味なオブジェは恐らく浮かれ電飾の一種。
昼に見るとこのような得体の知れない姿だが、夜になるとLEDに彩られて美しい姿が浮かび上がるはず。
この形から推測するに半魚人。
人魚と言えよ。
あの巨大な建物が名古屋港水族館。
正直ギラギラと照りつける西日と、むせ返るような気温で景色なんぞ堪能している余裕などなかった。
足早に目的地に向かう。
名古屋港水族館は夏休みの夜間は2割引となる。
デートコースに最適ではないか。
水族館に入ると水の中のイメージだろうか、全体的に暗いふいんき(何故か変換できない)になっている。
いきなりメイン水槽。
名古屋の悲願でもあったシャチ。
名古屋港水族館は1992年に開館し、2001年にこの巨大水槽を有する北館がオープンした。
しかしメインにと考えていたシャチの入手に失敗、和歌山県のくじらの博物館よりシャチのクーをレンタルしていた。
年間5千万円という高いんだか安いんだかわからないレンタル料だったが、そのおかげで入場者数は2006年には2500万人を達成した。
しかしそのクーが2008年に病死、再びシャチのいない水族館になってしまった。
2010年、とうとうナミを5億円で購入、6月にこの水族館にやってきて、この夏から一般公開された。
繁殖の研究という名目で飼育されている。
のうのうと泳ぐナミ太郎。
ガラスに近づくための訓練用のロープに寄りかかって遊んでいる。
泳ぐストラディバリウス。
ふと隣の水槽を見ると何もいない。
そこにはこんな張り紙が。
2010年2月18日に名古屋港水族館で緊急保護したスナメリは、順調に回復しています。
こちらのプールで生活していましたが、尾ビレのキズの治療に専念するため、先日、奥のプールに移動しました。ご覧いただくことは出来ませんが、今後もますます元気になるよう、応援をおねがいします!
やっぱりおったか。
もしシャチが迷い込んできたら職員総出で捕まえもとい、緊急保護に行くんだろうなぁ・・・。
そして「専門家の意見では野性に帰すのは困難」として保護飼育することになるのかも。
向かいの大きな水槽にはベルーガ(シロイルカ)がいた。
シャチが来るまではトップの座だったんだろうな・・・。
岩でカイカイするやつ。
入場して最初に入る北館はこのイルカやシャチなどの哺乳類の為の大型施設。
外には客席スタンドのある巨大なメインプールがあり、イルカのショーなどが楽しめるようになっている。
少々殺風景な連絡通路を通って南館へと移動する。
この南館では日本の海、オーストラリアの海、赤道の海、南極の海、深海ギャラリー、ウミガメ回遊水槽など、テーマ別に展示がされている。
やっぱり中は暗い。
海の中は暗いので照明は随分暗い設定になっている。
当然フラッシュ撮影も禁止なのであまり写真が撮れませんがご了承ください。
一際目を引いていたのは大水槽のイワシの大群。
時々餌が投入され、そのたびに一面の銀のうろこのような群れがえらい騒ぎになった。
いつまでも見ていて飽きない。
猛烈なスピードで群れて泳ぐようすがなぜか笑える。
本人達は必死なのだが。
マンボウもいた。
それよりも手前の人の頭のほうが気になったが。
日本の近海の魚を集めた水槽は基本的にはどこかで見たような魚ばっかり。
ううむ・・・。
しかもどれもが美味そうに見えてしょうがない。
寿司屋の店先にいるような感覚。
磯イソ体験ランド(仮名)は子供達が手突っ込みまくり。
砂砂擬態ランド(仮名)ではよくよく探すといろいろなものが埋まっている。
この水槽にはでかいカニがいる。
誰もが「美味そう」とつぶやいて通り過ぎていった。
固まって動かない人々。
写真撮影が楽だ。
さすがに深海ギャラリーは生きた魚ではなくて標本が主な展示だった。
サクラエビ(左のほうの小さいやつ)。
いかん、食材にしか見えん。
ボタンエビなんか説明板にまで食材と書かれているし。
つまり我々はその辺の海で取れるものはほとんど食っちまっているということか。
深海の海なので展示も一際暗い。