あ、あんなところに。
瀬戸デジタルタワー
愛知県の瀬戸市、長久手町との境目近くの小高い丘の上に、地上デジタル放送のための集約電波塔がある。
愛知万博の会場に近く、会場からも北の方向の山中に立つ奇妙な形の塔が見えていた。
2011年より全国的に始まるデジタル放送にさきがけ、中部圏の放送拠点として、現在の名古屋テレビ塔や東山タワーではまかないきれず、新たに巨大な塔の建設が行われた。
建設の様子は遠くからも見え、なんか建てとるなあくらいにしか思わなかったが、見る見るうちに上に伸び、東部丘陵の田園地帯にそびえ立つ巨大な鉄塔となった。
（外部リンク）
過去の建設の様子
（おしえて！地上デジタル放送より）
正式名は瀬戸デジタルテレビ放送所。
標高108mの地点に高さ245mの塔がそびえ、そこには瀬戸市デジタルリサーチパークセンターがあり、スタジオ、マルチメディア電子会議室、インターネットコーナーのほか、塔の上に取り付けられた遠隔操作カメラの映像を見られるコーナーがあるらしい。
高さ245m。
何気にこの高さ、実は凄いのではないか？
地元では今日も昨日も明日も立っている。
いつ見ても立っている。
これといって珍しくもなく、言われればそんな物あったなあ程度にいつも視界に入っているが、これほどまでに高層建築、もっと有名になってもいいのではないだろうか？
日本の高層建築といえば、
東京タワー（東京）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・333m
明石海峡大橋主塔（神戸）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300m
横浜ランドマークタワー（横浜）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・296m
大阪ワールドトレードセンタービルディング（大阪）・・・・・・256m
りんくうゲートタワービル（大阪）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・256m
ミッドタウン・タワー（東京）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・248m
ミッドランドスクエア（名古屋）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・247m
JRセントラルタワーズ（名古屋）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・245m
瀬戸デジタルタワー（瀬戸）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・245m
東京都庁第一本庁舎（東京）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・243m
サンシャイン60（東京）･･･・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・240m
（2008年2月現在）
245mといっても、日常生活中には大きすぎて今ひとつピンとこない。
他にどんな物があるのだろうか？
調べてみました。
全長245mといえば・・・
世界最大の飛行船ツェッペリンLZ129ヒンデンブルグ号
豪華客船リーガルプリンセス号
東京都青梅市の旧吹上トンネル
宇宙船艦ヤマトに出てくる出てくるデスラー艦
・・・・・・・
何のこっちゃ。
余計わかりませんね。
中部地区一円をカバーするほどの能力がある塔なので、当然その姿は遠方からも拝むことが出来る。名古屋市内からは東の方向、猿投山の手前に見える。
あ、あんなところに。
夕方になるとライトアップされるので、その存在はますます際立つ。
（ただし夜中は消えています）
長久手町の平野部から仰ぎ見てみました。
近づくとその存在感が大きい。
地元の人々はいつも見ているのでこの光景は慣れっこ、静岡県民にとっての富士山のような感覚か？
さらに近づきました。
塔からおよそ1kmの地点より。すでに見上げ感がある。
塔近くの、とある施設の駐車場から撮ってみました。
さすがにその大きさに圧倒される。
付近は人里離れたというほど田舎ではなく学校や民家もあるが、塔のすぐ周りにはまだ整備中といった感じだった。
見えているのに意外とわかりにくいところにあって少々迷ったが、塔の真下まで到着。
（単に看板を見落としていただけでしたが。）
塔の下の、山を掘り下げたような平地の敷地には駐車場がある。
夕方6時半現在、他に車や人の姿はない。
塔の真下には立ち入り禁止になっていました。なにやらロケットの発射台を髣髴させる出で立ち。
すぐ下にはデジタルリサーチパークセンターが・・・
「DEGITAL RESEARC PARK CE」・・・？
新しいんだから治せよ。
18時までの営業なので静まり返っていました。
見上げると
どーん！
一言で言うとでかい。
正直カメラに収まりきらない。
塔の支柱は3本。よくある東京タワーのような4本支柱の四角い塔ではなく、三角形の塔。
とにかくでかいとしか言いようがない。
ひたすら上へ伸び、見上げていると首が痛くなってくるほど高い。
建設時にはあの200mを越える上空で作業したと考えると、高所恐怖症としてはぞっとする。
あの上から今日もバンバンにデムパが送信されているのですね。
残念ながら塔の上には登れません。
付近には何もなく、今のところ観光としての設備にする気はなさそうである。
大きな建造物の中で、観光に媚びない姿というのもまた魅力がある。
これからも実用オンリーの設備として、ひっそりと活躍してゆくのだろう。
それとも2011年の本格運用の頃には、もっと回りに観光施設の建設の計画があるのだろうか？