定光寺駅から玉野園地、春日井の山を歩く
2014年の夏はきっと忘れられない夏になるだろう。
と毎年言っている気がする。
この年は梅雨にほとんど雨が降らなくて涼しかった。
猛暑だ冷夏だ色々言われたが、ふたを開けてみればいつ梅雨が明けたのか解らないような雨の多い夏だった。
暑さが苦手なしぶーのには色々と助かったが、農作物に影響があったようでレタスやらピーマンやら、野菜がやたらとエキシペンシブな夏だった。
その上やたらとゲリラ豪雨も多く、全国のあちこちで水害があった。
このままでは米の収穫にも影響が出そうな雰囲気、何かと心配になってしまった夏であった。
数少ない夏の休日。
実は予定していたのはこの前日で、雨天により一日延期した後だった。
降り立ちましたるはJR中央線定光寺駅。
山間に庄内川(土岐川)が流れ、県道15号線、通称「愛岐道路」が通る谷にある駅。
この定光寺駅、ホームから素敵な堰堤(画面右奥)が見える。
昨日の雨で若干増水している川は結構激しく流れていた。
ここから東海自然歩道が瀬戸方面と春日井方面に伸びていて、今日は春日井方面へと足を伸ばす。
ここから少し登ったところに「玉野園地」というものがあるらしい。
うん、なんだそりゃ?
是非行って見なければ。
うっ!?
駅を出るにはこの雰囲気ありまくりのトンネルを通るのか。
この駅は無人駅。
トンネルを抜けると広がる川の景色。
遠方に見えるのは玉野堰堤と言うらしい。
この駅は本当に絶壁にへばりつくように位置する。
ホームがあんなに上のほうに。
城嶺橋という。
この橋を渡って坂を登ると駅名の由来でもある定光寺がある。
きょうは渡らずにスルー。
うをっ!?
またもや雰囲気ありすぎの建物がお出ましだ!
かつてあったホテルの廃墟が現存している。
色々と誰かが暴れまわった形跡がある。
いよいよ東海自然歩道入り口。
ここから春日井方面に歩くと、岐阜県境方面へ向かって歩くことになる。
にわかハイカーのしぶーのには少々きつい道と思われ、途中二箇所のエスケープ道があり、様子を見ながら切り上げる予定である。
お?
この青いやつ、新しくなっている。
かつてペンキはげはげ錆々のゲートで、それそれは異様な雰囲気をかもし出していた。
へんなゆるキャラまで描かれているし。
はいはい春日井ね、わろすわろす。
いきなり古い橋脚がある。
上はプレートガーター橋だろうか。
実はこれ、かつて通っていた中央線の廃線跡で、定光寺から古虎渓の間に明治時代に作られた14ものトンネルが残されている。
現在その一部は遊歩道となって開放されているが、整備される前は心霊スポットとしても有名な場所でもあった。
要はただの廃線なのだけれども、雰囲気はありすぎだからね・・・。
いきなり出てくるのはやけに曲がった根。
他に同じような木は見当たらないが、種類が違うのだろうか?
そして目の前には中央線の現在線が通る。
先の廃線はこの新しい線路の複線化に伴って廃線となったらしい。
こんなところに神社がある。
山の中に神社があるのはもう慣れた。
日本の山はどこに行っても必ず神様が祭られている。
中には一体どうやって運んだのかというような場所(山頂とか)にも祠が建てられていたりする。
前日までの雨で足元はちょっと濡れていて、コンディションは良好とは言いがたい。
コケないように慎重に歩く。
案内表示があるので迷うことはない。
展望台の案内にしたがって登ってゆくと、それらしきものが出てきた。
展望・・・。
藪の中に東屋があるが、夏のハイキングは立ち止まると蚊の総攻撃を受けるので出来だけ休みは短くしなければならない。
山頂のような開けた場所に出た。
どうやらここが玉野園地らしい。
玉野遊園地?
子供の頃学校で習った記憶があるが、よく判らなかった公園と遊園地の違い。
公園は広い意味で公共の場所という意味で、自然のままの場所も含まれる。
遊園地は遊具があるところだと教わった。
子供心に、近所の広場には滑り台やブランコという遊具があったのでここは遊園地だろうか?と悩んだことがある。
うん、紛れもなくここは遊園地。
だってそう書いてあるもの。
遊具だってある!
(広い意味では区別はないが、近年では「公園」「遊園地」「テーマパーク」など、さらに細分化されている。)
その奥には玉野御岳神社がある。
山の上にあるにしては結構立派な神社だと思ったら人も住んでいるらしい。
そして車もあった。
登山道とは別に車で登れる道があるようだ。
玉野園地とはどうやら玉野神社の敷地を公園化した広場と考えてよさそうである。
玉野園地でしばし休憩の後、春日井方面に歩く。
途中すれ違ったハイカーからマムシが出るので注意するように言われた。
ジメジメした藪の中、ひたすら歩く。
ここは標高も高くないので残念ながら眺望もほとんどない。
道のアップダウンはそんなにきつくないが風も吹かず、結構蒸し暑い。
第一エスケープゾーン(途中に交わる舗装道路)まで到達、ここは通過して先に進むことにした。
ここからは少し勾配がきつくなった。
行けども行けども同じような景色が続く。
親切なハイカーだろうか?50分を消して1時間20分と書かれていた。
実際に歩く人々が書いた情報は信頼できることが多い。
何故か消し方に怒りを感じる。
山の頂上らしき三角点。
しかしながらたいした眺望は得られず。
途中にほんのわずか、木々の間から垣間見た春日井の景色。
いくつかのアップダウンを繰り返し、同じような景色が続く。
あまりの暑さに、持ってきた水もそろそろなくなりかけていた。
そう、今日こうしてこの山を歩いているのは、眺望が目的ではない。
日ごろしぶーのは上半身ばかり鍛えまくっているので、足腰を鍛えるのが一番の目的だ。
普段歩きなれないしぶーのにはこの先少々きついと判断、第2エスケープゾーンから下山することにした。
舗装された道路を下る途中、採石場の横にある自販機で炭酸水を購入、生き返る美味さだった。
採石場のトラック以外誰も通らないような山の中で砂まみれの自販機だったがきちんと出てきた。
舗装道をたどり下山するとそこは住宅街、地図を見るとほとんど進んでないことがわかる。
ひたすら藪の中を歩くおよそ2時間のハイキング、普段運動不足のしぶーのにはこれくらいがちょうどいい。
住宅街のバス亭からバスで高蔵寺駅に戻り、愛知環状鉄道とリニモを乗り継いで帰った。
最近のリニアモーターカーは萌え絵がついている。
この日、夕方前には帰宅したが、その後夜には再び雨が降ってきた。
本当に晴れ間を付いての行楽だった。
(2014.9.25)
おまけ
リニアモーターカーのポイント切り替え
にょーんと音もなくレールが動きます。