下から見る展望台
天気のいい昼下がり。
公園の広場では少年達が野球に興じるその向こう・・・。
小高い丘の上に何かが見える。
そう、あれは展望台。
穏やかな春の日差しの中、散策がてら行ってみますか。
歩くこと数分、低い山なのですぐにたどり着きます。
ううむむむ、絶妙な眺め。
まあ風が抜けるので心地よい。
さっき野球少年がいたグランドが見える。
さっきはあそこからこの展望台を見ていたのだ。
あっという間に登ってこれたので、僅か数分前にはあそこにいて、今はそこから眺めた所にいると考えたら妙な気分だ。
展望台に登れば、当然ながら眺めがよい。
展望台からは下界が見渡せる。
ということは、下界から展望台が見えるということだ。
たとえば小牧ふれあいの森のここがこんな風に。
小牧ふれあいの森にある白山神社。
標高が高いので眺めが非常によく、春日井の町を一望できる。
その場所は下界の駐車場からも確認することができた。
展望台に登れば、一点から全体の景色を見渡す。
逆に景色全体から展望台という一点を探すのには難しい。
大きな景色の中に潜む小さな展望台を探すのは楽しい。
ましてやかつてそこに登って下界を眺めた場所であるならばなおさらである。
あそこに見えるは東谷(とうごく)山。
名古屋市の果てにある名古屋で最も高い山、かつて散策をした山だ。
山頂には尾張戸(おわりべ)神社があって、木製の展望台があったはずだ。
この展望台からは眼下の春日井の街から遠くは岐阜県南濃まで尾張平野を一望する・・・はず。
曇ってますがな。
展望台はどこだ?
見えた!
ライトアップしている時期には夜に明りが見えることもある。
あそこに見える山は三好町にある公園、第10号三好ヶ丘緑地と言うらしい。
丘の上になんかある。
あれはまさしく展望台。
整備された森の中の階段をえっちらほっちら登ってゆくと
突然視界が開け、どーんと現れた奇妙な建造物。
標高138.2m、いわゆる展望台だが、「浮き雲の桟橋」という名前がついている。
標高はそれほど高くないが、まずまずの眺め。
有名な夜景スポットにもなっている。
眼下には名鉄豊田線の三好ヶ丘駅が見える。
ちょうどこの山の下がトンネルになっている。
人間高いところから下々の様子を見下ろしていると、妙に偉くなったような気がする。
この単純さが本当に偉くなれない原因か。
景色に見とれていてふと目線を下に移すと人がいて驚いた。
こういう場所のカップルは気配を消しているので驚く。
山の中の展望台は夏場には木々が茂って見えなくなってしまうことも多い。
展望台を下界から見るのに適した季節は冬から春先からがベストといえる。
日進市にある平成展望台。
日進御嶽山の南側にある。
緑色の大きな建造物は下からでも目立つことこの上ない。
本来の目的が給水タンクなので環境に配慮とか景色と同化とかの必要はないのかもしれない。
一応緑色してますけど。
さて、最後は猿投山展望台。
傾いて見えるのは写真のせい。
標高500m近い場所にあり非常に眺めがよい。
豊田の市街が一望でき、夜景スポットにもなっている。
そのはずなのだが、ちっとも見えーせん。
さて、この猿投山展望台、環境に配慮してか木製風の外観、さらに周りを木々に囲まれていることからすっかり風景に馴染み、下界から目視確認するのには困難を極める。
下界からはどのあたりに見えるのか?
山頂ならばわかりやすいが実は山の中腹にある。
過去、天気のいい日を狙って幾度とチャレンジしたが見つからず、写真を撮って拡大したがわからず。
双眼鏡にて確認。
はじめからそうすればよかったのに。
この辺にあります。
この日の視界、このデジカメではこれが限界。
双眼鏡でも笑えるほど小さく見ますが、本当にあの展望台が見えます。