トリックアート展に行ってきた
今、トリックアートが熱い!
トリックアートとは一口に言うと「だまし絵」。
平面を立体に見せたり、見る角度によって違うものに見えたり、見る者が錯覚を起こす仕組みなどの総称。
絵だけにとどまらず、これらをすべて含めた展示をトリックアートと呼んでいる。
このポスターによると、こんな写真や、
こんな写真が撮れるらしい。
と、このように大の大人が楽しんじゃっているポスターです。
これもモデルの仕事。
いちいち着替えているのがご苦労である。
まあ要はリアルな絵であったり、鏡を使ったトリックなのだろうけども、展示のすべてに入り込んで写真を撮ることもOKになっている参加型の展示物である。
つまりこのようにバックドロップ状態で写真を撮ったりするということか。
このトリックアート展、名古屋では最も有名なデパート名鉄百貨店で行われた。
これも夏休みの集客を狙った大イベントなのだろう。
名古屋駅を降りて地上へ出ると(名古屋民の主な移動手段は地下鉄)駅前にどーんと構える大名古屋ビルヂング。
名古屋民はすっかり見慣れたこの光景は名古屋の象徴的景色でもあるが、他所から来た者がこの光景を目の当たりにした時の複雑な気持ちは想像に難しくない。
ちょっと前までその横に森永キャラメルの丸い看板もあった。
ここから歩いてすぐのところに名鉄百貨店があり、その地下は名鉄名古屋駅になっている。
その隣には近鉄ビルがあり、同じ様に近鉄名古屋駅もあり、典型的な私鉄の駅の形になっている。
名古屋の御三家、3Mデパートといえば名鉄、三越、松坂屋の頭文字をとったもので、長年高級ショッピングのステータスシンボルでもあった。
最近では丸栄と名古屋駅前にできた高島屋を加え4M1Tとも言われている。
これが名古屋の誇る名鉄デパートだぎゃあ。
ここは名古屋の中でもひときわ人通りが多いとみえ、いつ行ってもティッシュ配りなどがいる。
通路になんかいる。
この奇妙な人形は、名古屋市民には待ち合わせの場所として親しまれているナナちゃん人形というものだ。
昭和48年4月28日、スイスのシュレッピー社製、身長610cm、体重600kg、スリーサイズはバスト207cm、ウエスト180cm、ヒップ215cmとなっている。
素材はFRP硬質塩ビ樹脂、名鉄セブン館(現在は名称が変わりヤング館)の前に立っている。
季節やイベントにあわせて様々なコスチュームになる。
もちろん股間の間も普通に通ることが出来る。
決して上を見てはいけない。
何も着ていないただの白いマネキンの時もある。
さて、デパートの催事場というところは本当に売り場のすぐ横である。
この普通の光景のどこにそんな展示場があるのか心配になるほど普通だ。
角を曲がったその先には・・・。
「うへぇ・・・」
この日はじつはこの展示の最終日、夏休みも終わりに近づく平日。
平日ということでそんなに混雑しないだろう、と軽い気持ちで考えていたが甘かった。
途中のエスカレーターのところにあった表示で予感はしていたのだが、想像以上の人出にビビる。
あの中に突入するのか。
中は非常に混雑した様子、こう人が多くては写真を撮る余裕など無いと思われたが・・・。
そこは遠慮深い名古屋民、作品の前に立つ人を見るとさっと人がよける。
皆そんな一瞬のタイミングを見計らって素早く撮っては逃げる、そんなことをしておりました。
会場の中には人が溢れているので絵と撮影者の距離をとるのが難しく、構図やポーズを凝る余裕などございません。
うまくいけば、いい写真が撮れる。
いかちゅうぅぅぅぅぅぅ!
作品は展示最終日でもちっとも色褪せてはおらず。
トリックアートの定義は幅が広く、錯視・錯覚の類も含まれる。
右のぐるぐる回るうずまきを10秒間見た後に左の雲の絵を見るとうごめいて見える。
本当にそう見えるので感動的だ。
ちょっと頭がクラクラするが。
見る角度によって微妙に奥行きが動く不思議な絵。
一瞬「ええっ!?」ってなるが、近づいてみれば凹みが出っ張っているのがわかる。
マジで近づくまで判らんかった。
原理は「振り向きドラゴン」と一緒か・・・。
人の切れ目を縫っての撮影、ポーズは予め考えておくものの、自分でイメージがしにくい。
さらに正面からストロボを焚くと反射してしまうので難しい。
胴体が消えちゃったコーナー。
東京タワーは横から眺めるとこんな感じ。。
ある一点から眺めると錯視が完成する。
あそこがバックドロップコーナーか。
これらは大人気コーナーなので順番待ちに長い列。
近づくことすら難しかった。
とにかく人が多い。
そんな中、生き馬の目を抜く素早さでポーズを決める達人の子供達。
芸人としてなかなか見所がある。
そしてこんな状況に虎が無表情なのが印象的だった。
インターネットや書籍でも様々なトリックアートの作品を見ることができるが、このように実際に参加できるのが面白い。
実際の作品は平面なので作り物感がありありだが、写真にとって見ると不思議とリアルに人物と融合する。
これらのトリック写真を一般の人々がこのように気軽に楽しめるのも、撮ってすぐに写りを確認できるデジカメ文化ならではの遊びともいえる。
期待通りというか、やはりというか、動くもの系は壊れていた。
スリットから見える絵が動いて見える、アニメーションの原理のマシーン。
連日の動作でダウンしたに違いない。
それでも攻撃の手を緩めない子供達。
展示場を抜けるとそこは日常的なデパートの一角。
トリックアートグッズがたくさん売られていた。
お中元ギフト解体セール。
今、デパートが最も言いたいのはそれか。
シャワー効果にしたがって階を降りてゆくと、途中の婦人服売り場にミニチュアナナちゃんがあった。
尚、今回展示されているこの作品達は「那須とりっくあーとぴあ」の提供だそうです。