ベルトファンに期待
夏は暑い。
特にしぶーのの体は筋肉という発熱体と脂肪という保温物質を大量に抱えていて、夏に生きるのに適さない。
昔からパーソナルエアコンがあったらどんなにいいことだろう、そんな夢があった。
ベルトの部分にクーラーがあって、冷風が吹き上がり装着している本人だけを冷やす。
極めてエコロジーな発想。
エアコンで部屋全体を冷やすのではなく、必要な人の周りだけ冷やせばよいのだ。
全人類が宇宙服のようなものを着る時代、このまま温暖化が進めば、あながち夢物語ではないのかもしれない。
余談だが、新型コロナの流行であり得ない話ではない気ががするのが恐ろしい。
ここ数年、携帯用の電動ファンをよく見かけるようになった。
ただ涼むのにイカヅチの力に頼るのはいかがなものかと思っていたが、モーターや充電池の性能向上か、近年なかなかよい物が出ているらしい。
さて、今回入手したのはこのベルトファン。
充電式、ベルトにつけて使用するハンディ送風機だ。
元の発想で空調服という物がある。
服の一部に吸気口とファンが取り付けられており、吸気で服内の熱気を追い出す画期的なシステム。
建設現場などで働く人々にとっては手放せないアイテムなのだとか。
このベルトファンを使えば気軽に疑似空調服になってしまうのだ。
そのほかに平置きモード、付属のストラップを使えば首からかけて使いこともできる。
(画像のストラップは自分でつけたもの)
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これを選んだ決め手は、吸気が左右と下の3カ所あること。
服の下に忍ばせるには吸気口が塞がりにくい構造でないとよろしくない。
風量は3段階、静音設計とは言うものの弱運転でも結構「サー」という風切り音が聞こえる。
中-強にするとかなり激しく、なかなかのハイパワー。
実際に使ってみたところ、弱運転でも十分だった。
ベルトに取り付けて、上からシャツをかぶせるように着てスイッチを入れるとあら涼しい。
脇腹辺りでぐいっと回して傾ければ、背中方向か腹方向どちらに風を送ることもできる。
電車のつり革に掴まれば、下から上へシャツの隙間を抜けてゆく風がなかなか心地よい。
しかし電車の中は意外と空調が効いていてあまり必要がなかった。
しかし信号待ちや電車待ちようにほんの1分立ち止まる時に、この風がもの凄く役に立つ。
真夏のほんの少しの無風は想像以上に体力を奪う。
そんな場面でも外から見たら全くわからず、人知れずすーんとしていることに妙な快感を覚える。
ただこれ、汗臭い人は周囲に猛烈な影響を及ぼす可能性があるので要注意だ。
しかし手放しで褒めたたえる訳ではなく、改善して欲しい点もいくつかある。
以下は使用してみた感想を、勝手に並べてみた。
実現の可否、設計や動作の都合など全く無視で、ただただ個人的な要望である。
ボディが微妙に大きい。そして重い。
重量は220gちょい、厚さは40mm、腰につけるにはちと大きい。
落下防止のストラップはあった方がいい
風量、電池の持ちともに申し分ない性能だったが、それならばもう少し性能を落として小型軽量化したモデルがあってもいい気がする。
動作中は本体から振動を感じられる。
これはファンの軸の精度による個体差かもしれない。
風量を最大にして横置きモードで使用すると、振動で勝手にお散歩を始めてしまう。
充電式というのは便利なようで、出先で電池を切らすとどうしようもない。
乾電池式は面倒なようだが、とにかく電池を新しくすれば即生き返るというわかりやすさがある。
スイッチは押しボタン式、弱→中→強→OFFの繰り返し。
鞄の中で何かが触れて作動してしまう恐れがあるので物理的なロッカースイッチ(パチ)がいい。
そしてスイッチとは別に風量調節が独立しているとありがたい。
なにせ弱以外はほとんど必要なかったからだ。
と、勝手に色々と述べてみたが、ベルトファンというもの、結果的になかなか使い勝手がよかった。
ベルトから冷やす方法がいよいよ製品化して広まってゆく。
そして今後ますます改良がなされて、もっといい物ができないかと楽しみである。
わかる・・・。
この類いの商品は長く使うことを想定されていない。
大抵簡単に分解ができない構造なので、保守整備やパーツ交換が難しい。
一年のうち使用する期間は限られている。
そして数年後にはもっと性能のよい物が出て自然淘汰される運命だ。
なのでとにかく使い倒したもの勝ち!、とにかく楽しむことだ。
(2020.6.29)