折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

茶碗の大きさでご飯の量はどのくらい変わるのか?


突然だが、我が父上より1通の書状が届いた。

なんでも少し前にパソコンをやり始めてから、ようやくネットを覚えたようだ。
そしてこのサイトにたどり着き、愚息の減量計画を嗅ぎつけたらしい。

(実際に届いたのはもう少し前のことなのだが)


確か父(おとん)は昔もう少し太っていてその健康が心配されていた時期もあったようだが、そういえば最近気のせいか小さくなったのは歳のせいだけでもないのだろう。
人知れず努力があった結果ということらしいのだが・・・。


その便箋には己の減量の体験談とそのコツが細かい字でびっしりと書かれていた。

そこに書かれたそのコツとは・・・








「日々のメシの量を減らすこと」



そしてそのためには



「茶碗を小さくすること」








ありがとう、お父上。
そんな秘策のご伝授に感謝する。

しかし、世の中にはインターネッツという便利なものがあって、いろいろな情報があっという間に調べることができるのですよ。






茶碗を小さくしろだと?



しぶーの家の茶碗は世間一般でもごくごく普通の茶碗だった。



いや、直径140mm、定食屋では大盛り、もしくは小さなうどんが入っているような代物。

数多くがあったが長年の使用で大半が割れ、残るはこの一つになってしまった。
そしてこの最後の一つも見てのように欠けてしまっている。


大きさ比較のためにINOVAX1と並べてみました。
手前は単三乾電池。


一般の家庭にINOVAがあることのほうが少ないので比較になりませんが、誰がどう見ても巨大茶碗といわざるをえないシロモノだ。






茶碗を小さくしたら、食う量が減っちまうではないか。
いや、減らすために小さくするんだというのに。
この本末転倒ぶりは俗に言う脂肪脳というやつで、食うために自分の都合のいい解釈や言い訳で正当化する悪しき考え方。

欠けたこの茶碗の余生も風前の灯、ならばちょうどいい機会、こいつを早々と引退させて一回り小さな茶碗にしてしまおう。











↓コレ

どんな小ささやねん!







これは俗に言う小鉢というヤツではないか!


こちらは嫁用の普通茶碗(ぢゃわん)。

どう遠近法を使っても小さい。


縦縞模様は嫁の趣味。



大きさ高さがわかりやすいように横に並べて撮ってみた。
左が嫁用の普通茶碗、中央が今回新たに採用されたしぶーの専用茶碗(兼そば猪口)、右は今までの茶碗。


ピアノの上で撮るなよ。


見た目的に直径は半分くらい。







極めて日常的な食事風景。


まるで仏器のようだが、このおままごと級の小ささで何杯お替りしても満足するはずもなく・・・


と思ったのだが、驚いたことに意外なほど多く感じる


ご飯が少なくなったぶん、おかずの野菜を増やすなどしてまかなえばなんとかなる。
減量のために茶碗を小さくする方法はアリということも判った。






しかしこの茶碗、ちっこく見える割には、実は意外なほど量が入っているのではないか?






と言うわけで、実際に量を測ってみることに。







便宜上、茶碗に名前をつけておきます。

左から「どんぶり茶碗」(直径140mm)、中央が「普通茶碗」(直径103mm)、右が「小茶碗」(直径80mm)、

どんぶり茶碗237g、        普通茶碗142g、         小茶碗84g

まずご飯を入れて測定する前に茶碗自体の重さを量ってっておきました。
(風袋モードで量ればよいのだけれども順番に検証するために)



まずは水を張って重量を測り容積を比較。

どんぶり茶碗・・・・447cc
普通茶碗・・・・・・・282cc
小茶碗・・・・・・・・・124cc

液体を入れたすり切り口までの分量。
やはり直径の大きさが差に現れた。





続いてご飯の量
とりあえず、何も考えずに普通に盛ってみました。

どんぶり茶碗463-237=226g、普通茶碗314-142=172g、小茶碗187-84=103g

カロリーを計算すると
それぞれ380Kcal288Kcal173Kcalとなる。

(ご飯100gのカロリー:168kcal 1gあたり1.68kcal)


今までの茶碗に比べ、ご飯の量はおよそ半分になった。


この小茶碗のご飯の量(103g、173Kcal)は、コンビニのおにぎり一個分に相当する量だった。

 
コンビニおにぎりはおよそ100gで178kcal。

普通の成人男子にはかなり少なめだが、減量する身にとってギリギリ足りるくらいの量ともいえる。






では大盛りにするとどのくらい変化するものなのか?
定食屋などでかなり腹が減った時、「今日は食うぞ〜!」とばかりに大盛りにした場合、普通盛りと比べてどの位増えているのだろうか?






ふつうに大盛りにしてみた。


どんぶり茶碗596-237=359g(603kcal)、普通茶碗391-142=249g(418kcal)、小茶碗224-84=140g(235kcal)。 

大盛りと普通盛りの差
どんぶり茶碗・・・・・・・133g(223kcal)
 普通茶碗・・・・・・・・・77g(129kcal)
差小茶碗・・・・・・・・・37g(62kcal)



大盛りは器の上のほうに重ねるので、上部が開いた器では標高が上がらずに多くなったような感じがしないが、実質かなりの量が増えていることがわかる。
したがって大盛りはヤバイ
定食やでちょっと空腹だからといって気軽に大盛りにするのは危険ということがよくわかる。




わかりやすく、多い順に並べてみた。

どんぶり茶碗大盛り・・・・・・359g(603kcal)
普通茶碗大盛り・・・・・・・・・249g(418kcal)
どんぶり茶碗普通盛り・・・・・226g(380Kcal)
普通茶碗普通盛り・・・・・・・・172g(288Kcal)
小茶碗大盛り・・・・・・・・・・・140g(235kcal)
コンビニおにぎり・・・・・・・・・100g(178kcal)
小茶碗普通盛り・・・・・・・・・103g(173Kcal)

カロリー計算には若干の誤差および四捨五入がしてあります。

普通茶碗の大盛りは、どんぶり茶碗の普通盛りをも上回る結果になった。








しかし、ご飯には圧縮盛りという奥の手がある。

上手く盛れば外見を全く損なわずに高密度ご飯が出来上がる。(←脂肪脳)





それでは意味がないんじゃぁぁぁ!





注意!

この日々のご飯の量を量を減らす方法は、短期間で目に見えて効果があるわけではなく、長期間かけて徐々に体重が減ってゆきます。
極端に炭水化物を減らす無理な減量は長く続けるには困難で、健康を害したりリバウンドの危険を伴います。
ご飯の適量には個人差があります。


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