折々のお料理

飽くなき食欲が生んだ料理や食の研究

サルミアッキのお酒


サルミアッキというフィンランドのアメがある。


以前このサルミアッキを知り合いからいただくことができ、ありがたく賞味させていただいた
噂に恥じぬ強烈な味と香りは、その場に居合わせた人々をパニックに陥れた。

なんと言っても世界一不味い飴という称号を得ている。

しかし妙な中毒性があるこのサルミアッキは、怖いもの見たさでついつい手が伸びる不思議な魅力があったのも事実。

そんな中、スーパーサルミアッキ、チョコレート、ガムという攻撃にも何とか耐え、もはや怖いものはない、と豪語しかけたその時。



とうとうラスボスが現れた。

サルミアッキのお酒


いただいた方曰く、さすがにこれは強烈ですよとのこと。


KOSKENKORVA SALMIAKKI

アルコールは結構強い。
さすが寒い地方のお酒。



調べてみるとフィンランドでは大変人気があるお酒だとか。

SUOMI(スオミ)というのはフィンランドのことらしい。



ボトルはガラス瓶ではなくPET。
曲がったデザインのボトルは携帯用のスキットルか?

手に持った質感といい大きさといいト○ックシャンプーを思い出してしまった。




ボトルの裏にはなにやら書いてある。
サルミアッキの飴の箱に比べて文字数も少ないので何とか理解できそうだ。

DEEP IN ITS DARK, LIQUORICE-INFUSED HEART,
KOSKENKORVA SALMIAKKI IS AN UNFORGETTABLE
DRINKING EXPERIENCE WAITING TO BE RELEASED.
DRINK AS SHOTS, BUT DON'T BE MISLED.

EXPERIENCE THE SPIRIT OF FINLAND
AND TASTE FINNISH FOLKLORE.





なになに、ふむふむ、なるほどなるほど・・・。





わからん。




というわけで例によって翻訳サイトにゆだねることに。



エキサイト翻訳
その暗く、カンゾウ注がれたハートにおいて深いので、KOSKENKORVA SALMIAKKIはリリースされるために待った忘れがたい飲用に適した経験です。
シュートとして飲んでください。ただし誤解しないでください。
フィンランドの精神を経験しますそして、フィンランドの民俗学を味わってください。



Google翻訳
その暗い、甘草注入された心の奥底、KOSKENKORVA SALMIAKKIは忘れられない飲酒経験がリリースされるのを待っている。
ショットとして飲み、それから、BUT惑わされないでください。
フィンランドの精神を体験と味覚フィンランドフォークロア。



Yahoo翻訳
その暗い、カンゾウを注がれた愛情で深いKOSKENKORVA SALMIAKKIは、忘れられないもの状態にす
リリースされるために待っている経験を飲むこと。
優秀なショットを飲んでください、しかし、誤らないでください。
フィンランドの精神を経験してくださいそして、ボタン・フィンランド語民間伝承。



ニフティ翻訳
KOSKENKORVA SALMIAKKIは深く、リリースされるのを待っているという暗くて、甘草で煎じられた心の、忘れられない飲む経験です。
ショットとして飲みなさい、ただし、ミスリードされないでください。
フィンランドの精神と味のフィンランドの民俗学を経験してください。



それぞれ内容が異なるが、なんとか言いたいことは理解できる。
以上を総合してしぶーのなりに意訳してみると、



甘草使ったこの酒は黒い。
一度飲めば忘れられないほどのインパクトであろう。
まあ気軽にクイっとやるがよろしい。
だたしフィンランドの伝統と民族への精神を忘れるではないぞ。

こんなところではないだろうか?

(この意訳に関して受けた誤解、損害への補償はいたしかねます。)





さて、さっそく賞味させていただくとしようか。

よく振ってから開けてみると、なにやらフタの裏には妙な黒い粒々が・・・。

のっけから先行き不安になるような色。



ぶげっ!?

凄い色だな。



黒ともいえるが微妙に緑色。

ト○ックシャンプーのボトルの色ではないか・・・。昔のね




これをクイっとやれってか?




あま”−−−い・・・。

そして口いっぱいに広がるあの味と香り。


ああ、知ってますとも。
まさにあの味ですよ。


これはリキュールであり、シロップのように甘い。
アルコールもきつく、口の中に広がるサルミアッキ味は半端ない。



フィンランド人はよっぽどこの味が好きなんだな。



しかし不味いの一言で片付けるには惜しい味である。
確かに強烈だが、ごくたまにちびっとやるにはそう悪くない味ではないか?

こう思えてきたしぶーのは、もしかしたらフィンランドに住めるかもしれない。



このサルミアッキ味、いろいろなものに喩えられるが、言葉ではなかなか伝えることが難しい

それも致し方ない、日本では日常この味を口にすることはまずないと断言してもいいだろう。

しいて言えばあの味に似ているともいえる・・・。





というわけで、このサルミアッキ味(風味)をご家庭で楽しんでいただくためのレシピ。




まあ原料であるリコリスと塩化アンモニウムが入手できれば話は早い。
しかし家庭にある身近な食材で再現できないものか?という前提で考えてみた。



何が近いのか?まず浮かんだのは八角(スターアニス)
歯磨き粉のような爽やかな清涼感があり、中華料理の豚の煮込みなどに使われる香辛料だ。
どこのスーパーでも中華素材コーナーで気軽に手に入る。

煮出してみた。



うむ、単独では不美味だ。


(↑寝起き)

うむ、これは近い。
たしかに本物はもっと複雑な香りだが、ベースとしてはかなり近いものだ。



そういえば昔、リコリスの飴(サルミアッキではない)を食したとき、「コーラ味」だと思った記憶がある。
複雑な香辛料を混ぜて作られた謎多きコーラに、もしかしたらリコリスが使われているのかもしれない。


先ほどの八角にコーラを足して煮出してみた。
炭酸はもちろん抜ける。

 

あ、これは違う
コーラには酸味がある。
酸味料入っているからね。
むかし魚の骨を漬け込んでおいくと溶けるので恐れられたやつ。

サルミアッキには酸味がない。



もう少し複雑な甘みはないだろうか?

そう、黒砂糖が近い。




しかしこれでもまだ違う。

これでもまだ常識の範囲内の味である。




他の何にも喩えがたいあの独特の風味を担うのはやはり塩化アンモニウム。
いわゆるアンモニア臭がするのだ。




身近にあるアンモニアといえば・・・。

えええええっ!?






注意!警告!


この方法で作られたものは美味不美味以前にあなたの健康を損なう恐れがあります。
というか可食物ではありません。
真似をするにはあくまでも自己責任で、いや、真似をしないでください。




決定版!自宅でサルミアッキ(風味)を楽しむ方法。



100ccのお湯で八角数片をゴンゴンに煮出す。

 



ひたひたの量まで煮詰めたら黒砂糖を耳掻き5杯分、塩を耳掻き3杯分混ぜる。

 

意外と塩味がきつい。



仕上げにキン○○を爪楊枝の頭にほんの少しつけて混ぜる。




できた。

不味い。


本物にはまだまだ及ばないが、かなり近いものが出来る。


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最近ではネットで話題になることも多いので比較的簡単に入手可能かも。


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