香嵐渓


香嵐渓は、愛知県豊田市足助町にある渓谷で、愛知高原国定公園の一部になっている。
名古屋市内からは、道がすいていれば車で一時間ほどで行くことができ、紅葉で有名な渓谷として愛知県民なら誰もが知っている行楽地ともいえる。

豊田市足助町付近(Yahoo地図より)

愛知県内で紅葉での有名な場所はいくつかある。八事山興正寺、定光寺、鳳来寺山、大滝渓谷、瀬戸の岩屋堂などなど。
その中で香嵐渓は群を抜いてメジャーなところだ。



香る嵐の渓(たに)



香   嵐   渓
こう       らん       けい





何とすばらしい響きだろう!

何やら中国の伝説の理想郷、桃源郷を思わせるような響き。
名前を聞いただけで、そこがただならぬパラダイスだということを髣髴させる。



 香嵐渓のもみじは、寛永11年(1634年)に香積寺の三栄和尚が、美しい自然をより美しくとの願いをこめて、巴川から香積寺に至る参道にカエデやスギの木を般若心経を1巻詠むごとに、1本1本植えたのが始まりとされています。その後さらに、地元住民などの手によって数多くのカエデが植え足されたり、散策道がつくられるなどして現在のように整備されました。
 また、入り口には香嵐渓のシンボルとも言える待月橋(たいげつきょう)があり、この橋が命名されたのは昭和28年(1953年)。その後3回の掛け替えを経た後、現在の橋は平成19年(2007年)に掛けられた新しい橋。

 この地が香嵐渓と名がついたのは昭和5年(1930年)のこと。当時の住職と町長が大阪毎日新聞社社長の来町の際に命名を求め、「飯盛山からの薫風は、香積寺参道の青楓を透して巴川を渡り、香ぐわしいまでの山気を運んでくる。山気とは、すなわち嵐気也」ということで命名されたとの逸話が残っている。


愛知万博の跡地の公園横を通り、猿投グリーンロード(有料)を東に向かってひた走る。

 
さわやかな秋晴れの中、太陽を背にして山のほうへ向かう。



猿投グリーンロードを終点の力石インターまで行くと、国道153号とT字にぶつかる。
このT字を左折して山のほうへ向かって走る。

この力石インター、地元民でもりきいしと言う人が多いが正しくはちからいし
いかにあのボクサーのインパクトが強かったかがわかる。



途中、国道と併走する名鉄三河線廃線跡がある。

今でも国道脇に終点西中金駅の駅舎とホームが残っている。
計画ではこの路線を足助まで伸ばす予定もあったそうだが、未成線に終わった。
線路になるはずだったところは細い道となって残されていて、およそ3Km先まで国道と併走している。



この国道153号は足助の町の中を通っています。
足助を抜け稲武を通り、やがて長野県に抜ける三州街道という重要な道なのだが、紅葉シーズンにもなると行楽客が一斉に押しかけて大渋滞になることでも有名。

今はバイパスが開通して、直進すればトンネルを抜け足助市街を通らずに行くことができるようになった。
これで少しは渋滞の緩和になるのだろうか。



ここでこのまままっすぐ山方面に向かえば、愛知最強の心霊スポットとして有名な伊勢神トンネルに行く。
正確には伊勢神トンネル。
ただの古いトンネルですが。



有料の駐車場に車を止め、歩いて香嵐渓に向かう。

あの山が紅葉で有名な飯盛山。
紅葉シーズンには山全体が真っ赤染まり、夜間はライトアップもされる。

しかし命名した人はよほど腹が減っていたのか。

こんなに盛ることはあるまい。



駐車場から香嵐渓まで歩いて数分だが、食堂や土産物屋が並ぶ。


当然こうなります。



すぐに香嵐渓のシンボル、待月橋が見えてきました。

架け替えられたばっかりなので新しいです。



橋の脇に何やら滝のようなものがありました。

「宮の滝」は残念ながら人口の滝のようです。



待月橋から上流を見た風景。下に流るのは巴川。

ぱがわ?
(ともえがわだっちゅうに!)


この部分の川は大きく蛇行していてほぼ南から真北に向かって流れている。

この方向に見る月はさぞかし幻想的な風景だろう。



すぐ下流にある橋は国道153号(今となっては旧道)の巴橋。


案内看板より(真上が東)。

香嵐渓には散策路が整備されています。

家族連れやカップルが歩いていました。
川原ではアウトドアを楽しむ人々もちらほら。
楓の森はまだ青々としています。

そういえば世間では紅葉(こうよう・もみじ)と言いますが、これは植物名ではない。
この界隈に大量に植わっていて紅葉するのは楓(メイプル)の木ということ。



この香嵐渓、特に何かがあると言うわけではなく、することといえば散策。
 
現代的な観光アトラクションを期待すると何もない。
またそれがいい。



この門は楓門というらしいのだが・・・読めん



やはりここに来たら、香積寺は見ておかないと。
 
特に険しい山寺でもなく、景色を眺め散策をしながら着いてしまう。


香積寺
(Wikipediaより)

愛知県豊田市足助町にある曹洞宗の寺。
山号は飯盛山(はんせいざん)。

開基は関白二条良基、足助重範の娘・滝野と、孫である成瀬三吉丸基久・基直(成瀬氏の先祖)などで、滅亡した足助氏の菩提を弔うために飯盛山(いいもりやま)の足助氏の居館(飯盛山城)跡に建立された。応永34年(1427年)、白峰祥瑞禅師により開山。寺号は維摩経香積仏国品から名付けられた。

本尊は聖観世音菩薩。境内には江戸時代後期に建てられた座禅堂が現存し、本道の脇には開山当時から寺の鎮守として豊栄稲荷が奉られている。飯盛山中には歴代住職の墓や十六羅漢の石仏のほか、足助城主だった鈴木氏五代の墓も現存し、二条良基の死を伝え聞いた滝野が良基の残した装束を埋めたと伝わる「装束塚」があるほか、山頂近くには平安時代の末法思想に基づき、仏教の経典や仏具などを土中に埋めた「経塚」がある。



香積寺
こうせきじ  ×
こうじゃくじ ○

 
大木に囲まれた厳かな雰囲気の山寺。



境内に何故かある神社の脇から裏山に登る道があった。
この裏山が飯盛山。



行ってしまいましょう!



目の錯覚ではなく、なんか鳥居が傾いている。

むむむ、あまり人が来た形跡がない。


その証拠に蜘蛛の巣だらけ。

やがて草ボーボーの道に。
かき分けて進めなくはなさそうだが、この日は山に入る想定の装備ではなかったためあきらめ、ひとまず転進。




鬱蒼と茂る森の小道を歩く。

シーズンオフの平日には人もまばらで賑わいはないが、のんびりと自然を眺めながら散策するのには悪くない。




自販機もウッド仕様。






この飯盛山の麓に三州足助屋敷がある。


見るからに古くて味のある建物が門になっており、この門の向こう側は入場料が必要。



実はこの中には入ったことがない。
中にはいったい何があるのか?


かつて入ったことのある人の話では、「竹細工をする人とかがいる」らしいのだが・・・。



三州足助屋敷に入る



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