趣味の電気工作
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チカーミラー・フレキシブル
チカーミラー・・・しぶーのが開発した点検用の鏡で、中空の軸の内部にLEDなどの光源を仕込んだもの。
ミラーがチカーと光るからチカーミラー。
この上なく単純なネーミング。
作者のセンスの素晴らしさがうわああああせdrftgyふじこlp;@・・・。
このチカーミラー、リペア関係の人々より依頼を受けいくつか製作したが、その後の使用状況を尋ねたところ、ギターやチェロやバイオリンの内部の点検に絶大な威力を発揮しているようである。
そんな中、不穏な知らせを受けました。
以前頼まれて作成したチカーミラーが壊れてしまったとのこと。
なんでも、鏡の付け根の半田付けが取れてしまったらしい。
半田付けで作られている弱点としては、完成して鏡を貼ってから再び半田付けの修正が困難なこと。
エポキシボンドで修復したがすぐに取れてしまった。
ギター用に鏡の直径が4cmの少し大きなものだったので、根元の部分にかかる負担が大きかったのだろう。
どのくらい強度が保てるのだろうか?
早速作りかけの物を使って強度テスト。
意図的に破壊してみました。
半田は面積が小さくても結構な強度を保つが、限界を超えるとパキッと外れてしまう。
なるほど、大きな鏡の時にはこの設計では強度が不足している。
というわけで仕様変更。
前々から理想ではあったが、鏡の角度は固定でなく可動式だったら便利だろうと思っていた。
世の中に点検用としてフレキシブルの鏡はある。
しかし、ジョイントの部分が大きくなり、出っ張りが作業に妨げになっては元も子もない。
楽器の中を覗く物だけに、鋭い出っ張りがあるものはかなりの危険を伴う。
直径4cmならば鏡が大きいということもあって多少の出っ張りならば許容できそうなので、可動式を考えてみました。
ジョイントの部分を出来るだけ小さく設計すれば何とかなりそうである。
早速試作品を作ってみます。
試行錯誤、苦心の跡。
出来るだけシンプルに、加工がやさしく、なおかつある程度の強度を保つ。
真鍮なので加工はたやすいがあまり細く設計すると強度が保てない。
そして光源が先端に近いこと。
ジョイントの部分とは別に、出来るだけ先端に近い所に窓穴を開けることにしました。
相変わらずバーナーのご機嫌がよろしくないようなので、ガスレンジで炙ってつけます。
外側から半田付けしたのではみ出まくりです。
どうせ外側は切って削ってしまうので構いません。
内側にはみ出すよりもはるかに作業が楽。
軸と鏡部分は別々に作って、穴を開けてビス止めすることにしました。
メリットとしては、鏡部分と軸部分が別に作ることが出来るので、半田付けのリスクが少ない。
半田付けは鏡部分だけになるので作業が楽になった。
軸の部分は半田付けしないので熱が加わらず、焼き鈍しがおきないので硬度が保てる。
穴を開ける作業が結構大変だが、完成後に鏡部分だけ交換が可能。
磨きをかけました。
試作品の完成です。
前作の量産型より大幅に仕様変更した、チカーミラーVer.2.0。
鏡部分の縁材が穴を開ける関係上2mmから3mmに変更になったため若干重量が増しました。
壊れたミラーを回収してきました。
お帰りなさいませ。
この部分に力が加わると弱いのだ。
エポキシボンドで修復した跡があります。
チカーミラーVer.1.1ではデザイン的にシャープにするた鏡受けの部分を細く設計していました。
鏡の縁材も2mmと薄型設計。
このため根元の半田付けの面積も幅が狭いものとなっていた。
直径4cmの鏡では無理があったようです。
初代チカーミラープロトタイプは幅広だった。
縁材の厚みは3mm、直径3cmなのでだいぶゴツく見える。
先端を付け替えるために鏡をもいだところ。
こんなライトがあっても面白い。
分解してLEDとコンバータも取り出しました。
軸ごと付け替えようとも思ったが、持ち主曰く「少し短くなってもいい」ということだったのでそのまま削って加工することにしました。
組んでみました。
直径2mmのボルトとナットを使ってヒンジ部分を連結。
ボルトが左右に飛び出すが、前後には鋭い突起がないようにしました。
楽器に使う場合、出し入れする時に穴のふちに引っ掛ける事故も想定しなければならない。
試験点灯。
先端のジョイント部分からも光がだだ漏れになります。
もちろん塞いで光らないようにすることも可能。
鏡を使った場合、覗く方に光が向くとまぶしくて支障をきたす恐れがある。
鏡を置いて眺め実習。
ジョイント部分から光が漏れても作業に差支えがなさそうなのでこの仕様で決定します。
鏡を貼り付けて完成です。
鏡の角度が真っ直ぐにもなる。
可動式は何かと作業も楽だ。
チカーミラーVer.2.1フレキシブルタイプ完成。