趣味の木工

趣味と実益を兼ねた木工作業の数々

どこでもウクレレ計画

ミニウクレレを作る!2


前回までのあらすじ

持ち運び用小型ウクレレ、「どこでもウクレレ君1号」製作プロジェクト始動!しかし使う木材はハ○ズに売られている薄板。
果たしてこんなものでウクレレになるのか?


いよいよ製作開始!

ここからは実際に板が変化してゆくので後には引けなくなります


薄板を組み合わせてネックにしようという魂胆。
接着面を少し荒らして出来るだけ強固に接着します。



木工用接着剤を充分に染み込ませて圧着!



木を接着するのは簡単なようで実は非常に難しい。
特にこのように板同士の広い面を接着するのは容易ではない。

木というのは水分が染み込むと膨張する性質があるので、接着剤が染み込んだ面が膨張して平面ではなくなってしまう。

判りやすくいうとお互いに反りあった木を合わせることになる。
しっかりとクランプで固定しなければ出来上がりが平面ではなくなってしまう。

)( これを →U こんな風に


この木の特性を知らないと、計画段階では完璧だったのに組立ててみると寸法が狂っていたなどザラである。




強力なバイスとクランプで固定したのでなんとかきれいに着いたようです。

ネックに貼り付ける指板用の木も準備。


これをネックの形に仕上げてゆきます。


ネックの裏側はノミやナイフで丹念に仕上げてゆきます。


同じ様な写真が連続で恐縮だが、実はこのネック削りは弦楽器製作者が最も気を使う作業だとか。
ネックの形状はミュージシャンが最初に触るところで、楽器の第一印象が決まってしまう部分。

ここがしっくりこないと楽器全体の評価も低くなってしまう恐れもある。

そんなに機械化されても、手で触って確かめながら慎重削ってゆくのだそうな。

あまり薄くするとネックの剛性も低くなってしまうのでほどほどでよしとしました。

あせって作り急いでも雑になってしまうだけなので、日にちをかけてのんびりと製作してゆきます。






指板に打つフレットの間隔は一応「フレット定数」というものがあって弦長から求める計算式がある。


しかし楽器と言うのはなかなか計算どおりに行かないものだ。


理論よりも実寸!

というわけで、実際に弾いてみて音程のしっかり合っている楽器から写し取りました。

 

その楽器はマー○ンの3型K。
ここ近年に発売されたモデルだ。
残念ながらしぶーの所有の楽器ではない。

オールドのモデルに比べて、弦の材質の違いに合わせてスケールを長めに設定されていて、それでいてフレット間隔は同じなので和音の響きが明るくなり、サドルを高く設定するために指板の厚みを増してありヘッドの厚みもごにょごにょごにょ・・・。


指板に使う木はパドックという硬い木。
紫檀黒檀ほど硬くもなく、加工性もいい。

一番の理由→値段がそんなに高くないから。



溝はのこぎりで丹念に切ってゆきます。

ストッパーのない普通ののこぎりなので、溝の深さを揃えるのが難しかった。



指板とネックを両面テープで仮止めして縁を削って合わせてゆく。



このような木工で大活躍するのがこのヤスリ。
このヤスリは凄く便利だ。

カンナのようにサクサクと削れ、刃が平らなのでヤスリ目が平面になりその後の仕上げも楽。



ネック周りは演奏性能に即影響が出るので慎重に丹念に形を整えていきます。
一気に仕上げてしまいたい気持ちを抑え、日を置いて少し削り整え、また後日削り・・・。



最も重要であるネック部分がほぼ形になりました。
いよいよボディの製作にかかります!


ミニウクレレを作る!3 につづく


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