岩作(やざこ)御嶽山



愛知県は長久手市、名古屋の東側に隣接する市。


画像はGooglemapより引用


全国的に知名度はある。



かつて愛知万博が行われた地でもあり、若者が住みたい街ランキングの上位に登場したり。

それ以上に、歴史の教科書には必ず載っている小牧・長久手の戦いのあの長久手である。



おかげで小牧と長久手は近いような錯覚を起こしそうだが、実は結構離れていて地元の人的にはちょっと不満だったりする。

だいたい直線距離で10Km、東京と川崎、小田原と平塚くらいは離れている。


画像はGooglemapより引用








さて、地図を見ると長久手市役所の東側、香流川と愛知用水が交差するあたりの南側に空白がある。


画像はGooglemapより引用



航空写真では山林になっている場所。


画像はGooglemapより引用




この中にひっそりとある岩作御嶽山神社。


画像はGooglemapより引用

岩作と書いてやざこと読みます。
難読地名として有名、いやそんなに知名度はないか。




御嶽山(おんたけさん)、と言えば長野県木曽にある標高3,067mの山。
この山を霊山として信仰する神社で、ここ長久手にも御嶽山がある。

日本全国○○富士があるようなものか。




ちなみに長久手の南に位置する日進市にも岩崎御嶽社がある。

過去記事→日進市御嶽山
こちらはなかなかB級感漂う山である。






役場前の道から川沿いの住宅街に入ったところにひっそりとある参道入り口。

これから向かう山を見ても、その全貌は見ることができない。


橋の向こうに漂う得体の知れぬ厳かなふいんき(なぜか変換できない・・・と思ったら変換できるのね)に身が引き締まる。


何か昼間でも異様な緊張感がある山だ。




昼間でも鬱蒼とした森の中の参道を歩く。

山の地形に忠実な舗装が私道感を高めている。




しばらくゆくと神社の入り口が現れた。




道は右に曲がりさらに上へと続くが、車はここで止められる。




見上げるとすごい坂と階段。

右の急坂はなかなかだ。

登ればアッキレス腱伸びまくり。




階段を登ると数軒の建物が現れる。

車が止まっており、管理している人がいらっしゃる。

軽く挨拶をして、境内を拝見させていただいた。




広い集会所のような建物や宿泊施設的な建物もあり、時期によっては人の集まる場所のようだ。

 




下界からはうかがい知ることができない。






頂上まで登るとちょっとした広場に石碑やお社がある。



山の上のちょっとした空間、手入れが非常に行き届いている。



手水の所に馬頭観音像。

3面の観音様で、同じような観音像がこの山すぐ麓の県道57号線の川沿いにある。
馬頭観音とは、街道を行き来する人々や馬の安全を願って建てられた物なのだとか。


神社に仏教の観音様、ここも宗教デパート状態。




なかなか眺めがよいではないか。

長久手古戦場前にできた巨大な商業施設と、その向こうに見える日進御嶽山。


下界から判りにくいが、なかなかの開放感とすがすがしい風の通りがある。



せっかくなので球いれてやってくれよ。




百度石!?

いやいや、お百度は神社に個人的で切実な願をかける古典的な手法。

何となく恐れをなしてしまうのは丑の刻参り(こちらは人を呪うために行う)と混同してしまうからか。




本殿の前に小さな神楽殿のようなものがある。


どこもきれいに手入れがなされていました。

長久手市民がいつも眺めている山の上にこんな物があるなど想像もつかない。

(別に隠しているわけでもあるまい。)




しかし今は実際に登らなくても航空写真で立体の位置関係までバッチリ、便利なような恐ろしいような。


画像はGooglemapより引用





山頂から下る道が二手に分かれている。

右は社務所や集会所方面へ下る道。




左の奥へと進む。




薄暗い森を抜けると、不自然な広場に出た。

森の中にぽっかりと空いた丸い広場。

周りの景色は望めない。



片隅に電波塔が建っていて、これは下界からもよく見える。







ここはかつて給水塔が建っていた場所。

岩作給水塔。



ある方面ではかなり有名な場所だった。


小高い丘の上にあり、結構な高さの給水塔の上からは長久手が一望できた。

地元の(ごく一部の)悪ガキどもが夜中にフェンスを突破して、垂直のはしごをよじ登った。

知られざる夜景スポット。




そして心霊スポットとして。




今なら監視カメラ一発で御用だ。




(2021.7.13)


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